2021.04.01

店舗併用住宅の活用と住宅ローンの利用方法

店舗併用住宅のレストラン

家族が住むスペースと、店舗として使えるスペースを併せ持つ家を建てたい…そんな想いを叶える住宅が、店舗併用住宅です。店舗部分は、家業を営む、または貸店舗として活用できます。ただ、店舗併用住宅には、一般的な戸建て住宅と違った難しさもあります。

具体的には、店舗の種類によっては、立地条件に大きく左右される場合が多いことや、住宅ローンを利用の利用に制限があることなどが挙げられます。そのような難しさがマイナスに働かないよう、店舗併用住宅での家づくりを成功させるポイントを確認していきましょう。

店舗の規模や用途によって変わる店舗併用住宅に求められる立地条件

店舗併用住宅には、用途地域の制限による店舗の規模と、店舗の用途によって変わる立地条件があります。

用途地域の制限による店舗部分の規模

用途地域とは、都市計画法に基づいて、より良い都市環境を調えていくために、12に分類されている地域です。このうち、住宅専用の用途地域は6あり、地域によって定められている制限が異なります。そして、第一種低層住居専用地域と、第二種低層住居専用地域には特に厳しい制限があり、建てられない店舗併用住宅もあります。

第一種低層住居専用地域

高さ制限、建ぺい率、容積率、外壁後退に対して、最も制限の多い地域です。広い敷地に建つ戸建て住宅が並ぶ高級住宅街です。住宅だけであっても、2階建て以上にはできません。

店舗併用住宅には、それらの制限に加えて、店舗部分が建物全体の2分の1未満であり、床面積50㎡以下であること、店舗と自宅が内部で行き来できることが求められます。昭和の時代に多くあった店舗の奥が自宅になっているというような間取りの店舗兼用住宅です。したがって、店舗部分を賃貸にする予定の店舗併用住宅は、建築できません。

店舗の用途にも制限があります。事務所、日用品を販売する店舗、食堂、喫茶店、理髪店、美容院、洋服店、畳屋、建具屋、自転車店、家庭電気器具店、パン屋、米屋、豆腐屋、菓子屋など、自家販売をする食品製造業、学習塾、華道教室、囲碁教室、美術品又は工芸品を製作するためのアトリエ又は工房などは、条件を満たせば、建てることができます。

第二種低層住居専用地域

第一種低層住居専用地域では、建てられる店舗の規模が150㎡まで拡大しますが、2階建て以上の住宅、店舗、店舗併用住宅は建てられません。

これ以外の住宅専用居住地域では、面積の制限内で店舗や店舗併用住宅を建てられます。第一種中高層住居専用地域では500㎡まで、第二種中高層住居専用地域では1,500㎡まで、第一種住居地域では3,000㎡まで、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域では10,000m2まで、商業地域では、10,000m2を超える店舗が認められています。

参考資料 用途地域による建築物の用途制限の概要

店舗の用途によって変わる立地条件

既に所有している土地に、店舗住宅を建てたい場合、店舗の用途と立地条件によって、店舗住宅を建ててからの状況が変わります。

ほとんどの場合、店舗は、利用客が訪れやすい立地にないと、集客が望めないからです。特に店舗部分を賃貸にして、テナント料をローン返済に充てる予定であれば、駅や商店街から近いというような集客力の高い立地条件であることが求められます。

一方、住宅街の中にあり、近隣の子供たちが集まるアトリエや、バレエ教室、学習塾などであれば、治安が良く、交通の安全が守られている地域であれば、駅からの距離は求められません。美容室やエステ、ネイルサロンなど、予約をするような店舗も、近隣に住む利用客が集まるので、駅の近くという制限はありません。

それ以外は、通りがかりの利用客を採りこまなくてはならないので、駅や商店街から近いというような集客力の高い立地条件であることが求められます。既に所有している土地に、店舗住宅を建てる場合、店舗の用途が、集客力の高さに見合っているかどうかを、しっかり判断することが重要です。

住宅ローンの利用方法

店舗併用住宅を建てる際に、住宅ローンを利用する場合、一般的な戸建て住宅とは違った制限があります。

店舗併用住宅では、居住部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1以上であることの他に、居住期間、控除を受ける年の所得金額、返済期間、床面積の合計などが制限内であることが、住宅ローン、またはフラット35を申請する為の条件です。

店舗に関しては、住宅ローンとは別に、事業資金として融資を受けます。住宅ローンと、事業資金の融資をまとめて申請できる金融機関もありますが、まとめたとしても、住宅ローン控除も、住宅ローンに対してだけしか適用されないので、戸建て住宅の半分以下の控除額になってしまいます。

加えて、住宅を建てた時に収める不動産取得税の控除額も、店舗部分には適用されません。店舗部分が2分の1以上の場合は、住宅ローン控除は受けられませんが、確定申告の際に、融資を受けた額に対する利子のうち、店舗部分の割合分を、必要経費として申告することができます。

ただ、店舗併用住宅には、暮らし始めてからの経費面でのメリットがあります。戸建て住宅を購入し、住宅ローンを返済しつつ、店舗の家賃を収めるという二重の支払いをすることに比べると、費用を抑えられます。特に、家族経営の店舗の場合、家族全員の居住にかかる費用と、家賃をまとめられます。自宅と繋がっている店舗なので、通勤の時間が節約できる、家の用事との両立がしやすい、外食をしなくて済むなどの便利さもあります。

店舗併用住宅の造り方

店舗の用途、建物の階数、敷地の形状によって暮らしやすい間取りは変わってきます。店舗併用住宅では居住部分はプライバシーを確保できること、店舗部分は、通りから見た外観の雰囲気の良さが優先されます。

郊外でゆったりした敷地に建てる場合には、平屋で左右に別けるという間取りもありますが、都市部では住宅が密集しているので、店舗住宅は2階建て以上がほとんどです。1階を店舗、2階以上を住居部分にすると、階層で分けられるので、プライバシーが確保しやすくなります。2階以上を縦に長くすると、居住部分の割合が増えていくので、住宅ローンも申請しやすいです。

狭小地の店舗併用住宅の建築事例 レストランの建て替え

店舗併用住宅 レストランの外観

「今までの雰囲気を残しつつ8人が住める家にしたい」…そんな想いを叶えた、長年地元に愛されてきたレストランを建て替えた建築事例です。

建て替え前の雰囲気を大切にしつつ、最新の機能を持つレストランに生まれ変わりました。

店舗併用住宅 狭小地

オレンジ&レッドの配色の内装は、左官仕上げの壁で暖かみのある空間に仕上がっています。限られたスペースの中で、座席数とお客様のスムーズな動線を確保しました。

店舗併用住宅 テストラン内部

厨房はレストランの心臓部、最新の機能を備え、最大限料理人の腕を活かせる造りになっています。

店舗併用住宅 住居部分へのエレベーター

1階がレストラン、2階から4階まではご家族の住居部分です。ご両親が高齢になっても、不自由なく生活できるよう、ホームエレベーターが設けられています。

店舗併用住宅 居住部分のDK

ご家族の住居部分は、二世帯住宅です。階層で住み分けられるよう設計されているので、世帯間のプライバシーも守られます。

店舗併用住宅の屋上

都心部の店舗住宅では、庭を持つことができませんが、その分、屋上で空と繋がることができます。今回のケースでは、毎月の光熱費を抑えることを目的に、屋上に太陽光発電を搭載しました。

店舗住宅での家づくりは、一般の戸建て住宅より、資金や土地の選び方が難しく、悩まれることも多いのではないでしょうか?特に都心部の狭小地では、設計力と施工力のバランスによって、完成する店舗併用住宅に差が出ます。店舗併用住宅を検討中だが悩んでいる…という方は、ぜひM-LINEにご相談ください。店舗住宅への夢を叶えます。

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東京都内の土地は、高額である上に、変形地が多く、店舗部分は機能性に優れ、居住部分は暮らしやすい店舗併用住宅を建てるためには、優れた設計と技術力が求められます。M-LINEは、どんなに悪条件のある土地であっても、必ず理想の店舗住宅を実現します。ハウスメーカーに断られてしまった…難しい条件のある土地なので、施工できる工務店が見つからない…そのような土地でも必ず、ご満足いただける提案をいたします。

店舗併用住宅を建てたい、でも狭小地だから心配…そんな想いにお応えします。狭小地での家づくりをご計画される際には、どうぞお気軽にお問い合わせください。