小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士
マンション経営は大きなリスクを背負っておこなうものなので、実際どのくらい儲かるのか気になりますよね。
儲かるならやりたい、儲からないならやりたくないと思うのが普通です。
ただ、もちろん投資である以上、100%儲かるという保証はありません。
ただ、もちろん投資である以上、100%儲かるという保証はありません。
今回の記事では、マンション経営のオーナーの平均年収、収入の内訳、支出の内訳について解説します。
最後まで読んでいただくことで、マンション経営の収支のイメージが掴めます。
マンション経営のオーナーとしての平均年収は、およそ350万~400万円です。
収入として入ってくる金額は年間約500万円ですが、そのうち2~3割は支出として出ていきます。
よって、手元に残るのは350万~400万円になります。
月々の金額に換算すると、約30万円。
これだけの金額が不労所得として入ってきたらかなり豊かになりますね。
マンション経営における収入は、どのような要素で構成されているのでしょうか。
それぞれについて見ていきましょう。
家賃はマンション経営の収入のメインです。
前払いが基本なので、毎月末にきちんと振り込まれているかどうか確認します。
安定した家賃収入を得るためには、空室を出さない努力をすることが肝要です。
多くの物件では、家賃とともに共益費を徴収しています。
共益費は基本的に共用部分や駐車場などの維持費として使われますが、使い道に法的な決まりはないため、さまざまな用途に充てられます。
共益費とともに管理費を徴収することもありますが、両者には特に違いはありません。
礼金は入居時に徴収するもので、相場は家賃の1~2ヶ月分です。
礼金は敷金とは異なり、入居者に返還するものではありませんので、そのまま収入になります。
ただし、最近では入居者を集めるために、礼金をゼロにすることが増えています。
更新料は、賃貸借契約を更新する際に入居者から徴収するものです。
更新時期は2年区切りにしている場合が多く、相場は家賃の1~2ヶ月分です。
しかし更新料は必須ではないため、礼金と同様に入居者確保のためにゼロにすることが増えています。
マンションに駐車場を設けている場合、駐車場代を徴収できます。
駐車場代の相場は、地域によって大きく異なります。
家賃と合わせて徴収することが一般的です。
マンション経営をするなら、収入だけではなく、支出についても知る必要があります。
なぜなら、どのような支出が発生するのかを把握しておかないと、マンション経営を始めてから思った以上の支出の大きさに苦しむことになりかねないからです。
また、節税のことについて知っておくことで、余計な税金を払わずに済みます。
では、支出の内訳を見ていきましょう。
マンション経営は、基本的にローンを借りておこないますが、ローン返済費は毎月の支出の中で最も大きな割合を占めます。
目安でいうと、マンションが満室の時に得られる賃料の30~35%程度です。
金額が大きいので、支払いが滞らないよう支出の管理はしっかりおこないましょう。
ちなみに、マンション経営にかかる支出は経費として計上出来ますが、ローン返済費に関しては利息分しか計上できません。
つまり、元本分は控除対象をならないため、そのことも念頭に入れておきましょう。
管理費は、マンションの管理を管理会社に委託した場合に発生します。
そのため、管理会社を使わなければ発生しませんが、それはおすすめしません。
なぜなら、入居者対応の内容は多岐にわたり、それをオーナー自らおこなっていたのでは消耗してしまうからです。
管理費の相場は、毎月の家賃の5%程度です。
ただし、管理会社によって質が異なるため、本当に信用できる管理会社を探しましょう。
修繕費とは、マンションの損傷や劣化した部分を直す費用です。
毎月必ず発生するものではなく、金額も損傷や劣化具合によって異なります。
修繕はこまめにおこなわないと、あとで大幅な修繕が必要となり、膨大な費用がかかる恐れがあります。
保険料には、火災保険料や地震保険料があります。
これらは毎年支払うものですが、5年分や10年分をまとめて支払うことができ、そうすることで1年分あたりの保険料が安くなります。
また、最近保険料は増額傾向にあるので、その影響を受けないまとめ払いをおすすめします。
仲介手数料は、不動産業者から入居者を紹介してもらうたびに発生し、金額は家賃の半分です。
オーナーが自ら入居者を見つけた場合は発生しません。
マンション経営において継続的にかかる税金は、固定資産税、都市計画税、所得税、住民税です。
固定資産税は固定資産税評価額の1.4%、都市計画税は0.2~0.4%が毎年課せられます。
ただし、マンションの固定資産税評価額は毎年下落していくので、それに伴ってこれらの税金の額も小さくなっていきます。
所得税と住民税は、収入によって金額が変わります。
ですから、上手く経費を計上することで金額を抑えることができます。
ちなみに、所得税は累進課税制度が採られているため、収入が大きくなるほど税率が高くなります。
諸経費とは、入居者を募集するための広告宣伝費や、不動産会社との打ち合わせ時に使う接待交通費、さらに共有部分の光熱費などのことです。
細かな金額のものが多いですが、これら諸経費をすべて合わせると、毎年数十万以上は必要となるでしょう。
節税対策になるので、レシート類は捨てずに取っておきましょう。
以上、マンション経営のオーナーとしての平均年収、収入と支出の内訳について解説しました。
思った以上に儲かるイメージでしょうか?それとも逆でしたか?
もしマンション経営に魅力を感じていただけたなら、将来の収入の安定のための手段のひとつとしてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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2024/11/29
2024/11/29
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