土地活用

東京都の土地活用法|狭小地や変形地でも賃貸経営は可能?

都内で空き地を所有しているけれど、「エリアのニーズに合った土地活用方法が分からない」「狭小地や変形地のため有効な活用方法が分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

東京都内の土地活用は、都内の特徴である高い地価や賃貸ニーズの多さ、エリアによる需要の違いなどを考慮して行うことが成功のポイントです。

今回は、土地活用の中でも、特に「都内で有効な空き地の活用方法」について解説します。狭小地や変形地も多い都内で、エリアのニーズと敷地の特徴をうまく利用し、空き地を生きた土地に生まれ変わらせるためのコツをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

土地や不動産の活用を検討されている方へ

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  • タテ空間を生かし、無駄を排除した土地・建築活用
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空き地は活用しないと損をする?

東京土地活用

空き地は活用しないと損をする損をする可能性があります。まず、空き地を活用せず放置していると、毎年の固定資産税や都市計画税などコストがかかります。さらに、空き地を適切に管理・活用せず放置し続ければ、不法侵入や不法投棄などの犯罪の温床になってしまう可能性もあります。

このように、空き地をそのまま放置することはデメリットの方が大きいため、定期的に自主的にメンテナンスしたり、何らかの土地活用を検討することをおすすめします。賃貸物件を新たに建設するなど、ただの空き地を上手に活用して「生きた土地」にすることで、固定資産税の負担を軽減するなどのメリットが期待できます。

とはいえ、相続した土地が遠方で定期的に管理できないというお声や、高齢になって管理が難しくなってしまったというお声もよくお聞きします。次に、さまざまな理由から、定期的な管理が難しい場合の土地の有効活用法をご紹介します。

土地活用の方法

空き地を活用する方法としては、主に以下の4つが挙げられます。

それぞれ特徴やメリット、デメリットが異なるため、土地活用時には、自分自身に合った活用方法を選びましょう。

売却

売却とは文字通り、土地を第三者に売り渡すことで、売却益を得る方法です。土地の売却は、まとまった利益を上げられるのが大きなメリットです。また、毎年発生する固定資産税や都市計画税の税金も支払いや、定期的な管理も不要となります。

一方で、デメリットとしては継続的な収入を得られないことです。また、売却するタイミングによっては、所有する土地の将来の価値上昇の機会を失うことになります。

特に、他の地域にない魅力がある東京の空き地は、「小さい・難しい土地だから売却」と決めてしまうよりも、スペースを活かす土地活用をした方が長い目で見て利益が大きくなることもあります。売却は、他の活用方法とじっくり比較してから決断するのがおすすめです。

貸す

この場合の貸すは「土地として貸し出す」ことを意味しています。所有している土地を他の人に対して、一定期間その土地を貸し出すことで賃料を得る方法です。土地は駐車場、商業施設、住宅、農地などさまざまな目的で利用されます。契約期間や条件は、土地所有者と借りる人との間で交渉します。

土地として貸し出すことで、定期的な収入を得られるのがメリットです。また、借りる人が土地を使用・管理するため、管理の負担が軽減することもできます。

一方で、賃料滞納やトラブルに発展するリスクもあります。貸し出す際は、保証会社をつける・契約内容を明確にするなどでリスク軽減に努めましょう。

自己活用

自己活用とは、自分で土地活用をすることをいいます。土地活用の方法には、賃貸マンションや賃貸アパートを建てて賃貸収入を得る、賃貸併用住宅で自宅スペースを活用して収入を得る、コインランドリー、駐車場など、さまざまなものがあります。

自分で土地活用をすることで、家賃収入や売上など毎月安定した収入を得られるのがメリットです。また、自分の土地に建物を建てることで、土地のみの場合よりも固定資産税を抑えられるため税金対策としても有効的です。

一方で、土地活用方法によっては初期投資のコストが嵩んでしまう可能性があります。ローン返済などで、一定期間の負担が大きくなる場合があることを把握しておきましょう。

東京都の需要を考えると、空き地程度の広さでも利用する方法はたくさんあるため、どのような活用方法が適しているかお悩みの場合はお気軽にMLINEまでご相談ください。

共同活用

共同活用による土地活用では、土地信託と等価交換の方法があります。土地信託は、土地活用のプロに、土地の運用を任せることです。信託銀行や信託会社に土地を託し、収益を上げてもらいその一部を配当金として受け取ることができます。信託報酬が必要となるためコストもかかりますが、運用だけでなく管理も委託でき、手間や負担を抑えた上で、土地活用が可能です。

等価交換とは、土地活用業者に土地を提供する代わりに、土地に建てる建物の建築費用を土地活用業者が提供してくれる仕組みです。例えば、提供した土地にマンションを建てる場合、建築費用は土地活用業者が負担してくれます。

提供した土地やマンションの所有権は、土地所有者と土地活用業者双方となります。所有の割合に対して、マンション経営の家賃収入を得ることが可能です。等価交換は、初期費用を抑えて土地活用したい場合におすすめです。ただし、土地の所有権が双方になることや、割合次第で収益が少ない可能性がある点も理解しておきましょう。

東京都の土地活用の特徴

東京都の土地活用の特徴

土地活用の面でみると、東京は次のような特徴があります。

東京都の土地活用のメリットは、「収益性が高い」ことに加えて「狭小地や変形地でも有効活用できる可能性がある」ことです。デメリットは、地方と比べて地価や税金が高いので、建物のイニシャルコストやランニングコストも高めという点です。

以下では、特徴について解説するので、都心ならではの土地活用のポイントを理解した上で検討しましょう。

地価が極めて高い

地方と比べて東京都は地価が高く、全国的に見ても高い賃料設定ができるため、高い利回りが期待できます。

変形地・狭小地が多い

近年の東京都内は、次々に建物が多く建築され続けてきたことにより、綺麗な長方形でない変形地や、極端に小さい狭小地も多くなっています。

賃貸ニーズが高い

東京都は様々な賃貸ニーズが高いので、狭小地や変形地の小規模なアパートやマンション、貸店舗、レンタルオフィスなどでも入居者を集めやすく高い収益性が期待できます。

エリアによるニーズの差が大きい

東京都は、繁華街・ビジネス街・住宅街などエリアによって建物やサービスのニーズが大きく異なります。

空き地のあるエリアは商業施設が多いのか、企業が多いのか、住宅が多いのか、さらに住む人の属性なども考慮して、ニーズを満たすような土地活用を考えていくことが大切になります。


エリア・土地別おすすめの土地活用方法

エリア・土地別おすすめの土地活用方法

次に、都内のエリアや土地の特徴から、それぞれに向いている活用方法をご紹介します。

エリア おすすめの土地活用方法
繁華街やビジネス街 ・貸店舗、レンタルオフィス
・店舗併用住宅
・ホテル、民泊
住宅街 ・アパート・マンション
・賃貸一戸建て
・賃貸併用住宅
狭小地や変形地 ・月極駐車場、コインパーキング
・自動販売機
・コインランドリー
・バイク置場、駐輪場
・コインロッカー、屋外型トランクルーム
・看板・広告設置

大まかなエリアや土地の特徴に加えて、エリアの高齢者人口や居住者の平均年収など、さまざまな角度からエリアの特徴を分析することで見えてくる需要もあります。

例えば、高齢者人口が高い場合は高齢者向け住宅にする、平均年収が高い層が多ければ、投資者向け物件にするなど、多くの視点から見て、適した土地活用方法を選ぶことが大切です。

都内で成功する空き地活用のポイント

都内で成功する空き地活用のポイント

都内で成功する空き地活用のポイントは、以下の通りです。

どの土地活用の場合でも、「地域のニーズの調査と同業種との差別化」が成功のポイントです。地域のニーズを見極めるためには、「市場調査」が、同業種との差別化には「建築会社選び」がとても重要です。

市場調査で空き地の活用方法を見極める

市場調査で重要な4つのポイントについて、解説します。

敷地の広さ・状態

最も基本となるのは土地の広さです。広さによって可能な土地活用が変わってきます。坪数ごとに適した土地活用方法は以下の通りです。

~20坪未満 コインパーキング、自動販売機、コインロッカー、看板設置など
20坪~ 小規模賃貸アパート・マンション・コインパーキング、駐車場・駐輪場、賃貸一戸建て、借地、コインランドリーなど
50坪~ アパート・マンション、賃貸併用住宅、駐車場、借地、大型コインランドリー、貸店舗、店舗併用住宅、レンタルオフィス、屋外型トランクルームなど
100坪~ アパート・マンション、賃貸一戸建て、貸店舗・オフィス、駐車場、屋外型トランクルーム、クリニック経営、小規模ホテルなど
200坪~ 商業施設、医療・介護施設、保育施設、テナントビル、ホテルなど

また、傾斜のある土地の場合、建物を建てる際に擁壁の修復などの外構工事や地盤改良費が必要になる場合があるので事前に確認が必要です。

接道条件などの法規制

土地に対して接道が2m以上、道路の幅が4m以上なければ、原則としてその土地に建物を建てられません。接道規制は「2項道路」などの例外もあり、この他にも用途地域、建ぺい率や容積率、斜線制限などの法規制も重要です。

必ず事前に空き地に対する不動産取引の規制を調べてから活用方法を考えましょう。セットバックが必要な場合や、費用については以下の記事をご覧ください。

交通アクセス・利便性

駅やバスターミナルなどが近く交通アクセスの良い土地は、通勤や通学に便利なので賃貸物件の需要も高くなります。

また、賃貸物件では特に、最寄りのスーパー・コンビニなどの商業施設や医療施設・各種公共施設からの距離を調べ、暮らしの利便性が高いかどうかもチェックしましょう。

周辺の賃料や利用料の相場

マンションやアパートの家賃や駐車場の時間料金など、周辺の似たような条件の物件やサービスの相場もチェックします。周辺相場より高い賃料や利用料を設定すると、入居者が集まりにくくなってしまいます。

変形地や狭小地での建築に強い建築会社を選ぶ

前述のとおり、近年の東京都内は、変形地や狭小地も多くあります。一見、使い勝手が悪そうな土地や、小さな土地でも、設計力や提案力が高い建築会社なら、暮らしやすく魅力的な賃貸物件を建てられます。

土地活用で空き地に建物を建てるなら、都内で変形地や狭小地での建築実績が多い会社がおすすめです。

MLINEは、東京の変形地や狭小地での建設経験が豊富です。また、タテ空間を活かす設計力で、10cmも無駄にしない土地活用を可能にします。過去の施工実績や、MLINEについて無料でカタログを送付しております。

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東京の土地活用事例:敷地面積33坪・5階建てホテル(墨田区)

スカイツリーのお膝元に位置する墨田区の5階建てホテル(建坪 約21坪)の施工事例です。和モダンでおもてなしの心を感じさせる外観と、家のように居心地が良いナチュラルモダンな客室の内装がポイントです。

キッチンやドラム式洗濯機が完備された客室もあり、観光客はもちろん、様々な宿泊ニーズに応えられるホスピタリティの高いホテルです。

こちらのホテルは、YouTubeでルームツアー動画も公開しています。各部屋のデザインなどを詳しく見られますのでぜひ参考にしてください。

「ナチュラルモダンな佇まい。器がコンセプトのインテリアとスカイツリーが見える非日常空間ホテル(5階建て全7室)」

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東京都の土地活用に関するよくある質問

東京都の土地活用に関するよくある質問として、以下が挙げられます。

土地活用に関して気になることや不明点があれば、事前に解決しておきましょう。

土地活用の相談はどこでする?

どのような活用方法を選ぶかで、相談する先は異なります。土地活用方法ごとの、相談窓口は以下を参考にしてください。

土地活用方法 相談先
賃貸経営(マンション、アパート、戸建てなど) ハウスメーカー、工務店、不動産投資専門業者
大規模な賃貸経営 デベロッパー
駐車場経営 駐車場管理会社
トランクルーム経営、コインランドリー経営 それぞれの専門会社
土地売却 不動産会社

土地活用方法が決まっていない場合は、不動産会社や土地活用専門業者に相談するのがおすすめです。また、税金や資金などお金に関する相談は、FPや税理士などに相談しましょう。

土地活用のメリットとデメリットは?

土地活用のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
・空き地の有効活用ができる
・収入の柱を作ることができる
・税金対策になる
・初期費用やランニングコストがかかる
・メンテナンスが必要になる
・失敗するリスクがある

コストや労力はかかるものの、事前のプランニングを徹底して行えば、安定した収入を得ることが可能です。さらに、相続税の評価額を下げられるため税金対策の方法としても有効的です。

ただし、失敗するリスクもあるため土地活用を行う際は、所有する土地に合った活用方法を選び、専門家のサポートを受けながら運用していくのがよいでしょう。

東京で土地活用したいなら

数ある活用方法の中で慎重に調査を重ね、その土地や理想の経営スタイルに合ったバランスのいい方法を選ぶことで、より将来性のある収益が見込めるようになります。また、個人ではなかなか難しい部分に関しては、賃貸マンション・アパート、賃貸・店舗併用住宅などの設計・建築実績がある、土地活用のプロに相談するのもおすすめです。

M-LINEは、都内で鉄骨造・RC造の豊富な建築実績があり、快適で収益性を考えた構造・デザイン・間取りのアパート・マンション建築をサポートします。また、都内の各エリアの特徴や土地の特徴を踏まえた、最適な構造や設計をご提案。木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造など構造を選ばず、自分の希望に合わせた収益物件が建てられます。

さらに、収支シミュレーションや建築後のフォロー体制も万全で、東京で安心してアパート・マンション経営を始められます。「賃貸経営で土地活用したいけど入居者が集まるか心配」「建築費と利回りのバランスが分からない」などの場合も、それぞれのご希望に沿ったご提案が可能です。

賃貸住宅・賃貸併用住宅・ソーシャルアパートメントなどの土地活用をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

土地や不動産活用のご相談はM-LINEまで!

この記事を読んで、質問やご相談などがありましたらまずはM-LINEまでご連絡ください。

他にはない、施工事例のご紹介やお客様に沿ったご提案をさせていただきます。

 

執筆者情報

小林 眞一郎

小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士

ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士

監修者情報

高坂 昇

高坂 昇 ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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