小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士
一般的な住宅とは異なり、建築家やデザイナーが個別に設計したデザイナーズ住宅は、おしゃれなデザインやユニークな間取り、高い機能性を持ち合わせていることが特徴です。
自分の理想を詰め込んで、世界に二つとない一戸建てマイホームを東京で建てたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、東京で一戸建てデザイナーズ住宅を建てるメリットやデメリットを詳しく解説します。併せて、東京でデザイナーズ住宅を建てる際のポイントや注意点もまとめました。
これから家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
東京で一戸建てデザイナーズ住宅を建てる主なメリットは、以下の3つです。
順に解説します。
東京で一戸建てデザイナーズ住宅を建てるメリットの1つ目は、狭小地や変形地でも理想的な家を建てられる可能性があることです。
東京のように土地の価格が高騰している都市部では、広い土地を手に入れることが難しいため、狭い土地や不規則な形状の土地でも活用できる設計が求められます。デザイナーズ住宅では様々な土地の制約を生かし、個性的で機能的な住まいを実現することが可能です。
例えば、狭小の土地でも上の空間を利用した3階建ての多層階住宅を設計することで、限られた敷地面積を有効に活用できます。また、一般的に価格が安い変形地でも、デッドスペースを上手く活用し、ユニークで魅力的な空間を作り出すことが可能です。
このように、土地の形状やサイズに関わらず、デザイン性の高い理想の住まいを実現できることはデザイナーズ住宅のメリットです。
デザイナーズ住宅の最大のメリットは、自分の理想を詰め込んだ家を建てられることです。
デザイナーズ住宅であれば、建売住宅やマンションでは実現できないようなライフスタイルや嗜好に合わせた柔軟な設計が可能です。例えば、屋上のある家や賃貸併用物件、店舗兼用物件、二世帯住宅など、自分達の生活に最適な間取りの家を建てられます。
また、内装や外装を自由に選べる点も魅力でしょう。壁紙やフローリングの部材から、キッチンやバスルームの設備まで、自分好みに合わせてデザインできます。
趣味に特化したスペースを設けられることも嬉しいポイントです。読書を楽しむための書斎や、楽器を演奏するための防音室、さらにはホームシアターやアトリエなど、自分の趣味を思いっきり楽しむための特別な空間を設置できます。
デザイナーズ住宅は、自由度の高さとカスタマイズ性により、こだわりを最大限に反映した理想の住まいを実現できることが大きな利点です。
東京で一戸建てデザイナーズ住宅を建てる3つ目のメリットは、交通の便が非常に良い点です。
電車は地下鉄、JR、私鉄など多くの路線があります。さらに、路線バスも充実しているため、通勤や通学、買い物などの日常の移動がとても便利です。
また、スーパーマーケットや病院、学校など生活に必要な施設が充実しており、利便性の高い生活環境が整っています。文化施設やレジャー施設も多いので、休日は多様な過ごし方ができるでしょう。
さらに、東京には多くの企業や学校が集中しています。他のエリアに比べて、就職や転職、学校選びの選択肢も豊富です。東京に住むことでキャリアアップや学業の幅が広がり、より多くの機会に恵まれる可能性も期待できます。
東京の一戸建てデザイナーズ住宅は、狭小地でも建てやすかったり、利便性が高く生活しやすかったりなどのメリットがある一方、デメリットも存在します。
ここでは、以下2つのデメリットについて詳しく紹介します。
デメリットを把握しておくことで、後悔しない家づくりができるでしょう。順に解説します。
デザイナーズ住宅は分譲住宅と比べて、費用が高くなる傾向があります。なぜなら、分譲住宅はあらかじめ決まっている規格に基づいて建てられるため、間取りや内装などの打ち合わせが少なく、人件費を抑えるからです。また、建築資材をまとめて購入することでコスト削減も可能です。
一方、デザイナーズ住宅は、個々の要望に合わせてデザインするため、建築費用が高くなります。デザイン料が別途かかることも少なくありません。また、設計士やインテリアコーディネーターとの打ち合わせも多くなるため、人件費が増加することも理由です。さらに、建材や設備にこだわる場合、コストが膨らみやすいことも懸念点でしょう。
しかし、デザイナーズ住宅でも費用を調整することは可能です。
費用を抑えるためには、ローコストに強い業者に相談することや、こだわる部分とそうでない部分を見極めることが重要です。建築士や設計士に相談し、予算を削れる部分について提案してもらいましょう。
デザイナーズ住宅は、再販が難しい可能性がある点もデメリットです。
通常の建売住宅は、多くの人にとって住みやすい一般的なデザインが多く、再販しやすい傾向にあります。
これに対し、デザイナーズ住宅は個性的なデザインや特徴的な間取りが多いため、特定のニーズや好みに合わないと、買い手を見つけるのが難しくなることがあります。デザインにこだわりすぎると、再販が難しくなる点に注意しましょう。
将来的に売却を考えている場合は、理想的なデザインを取り入れつつも、多くの人にとって使いやすいデザインにすることが重要です。
続いて、東京の一戸建てデザイナーズ住宅を建てる4つのポイントを紹介します。
上記のポイントは、デザイン性が高く住みやすいデザイナーズ住宅を建てるうえで重要なポイントです。ぜひ読み進めてみましょう。
デザイン性が高く魅力的なデザイナーズ住宅を建てるためには、一貫したテーマやスタイルを選ぶことが重要です。
モダン、ナチュラル、ミッドセンチュリー、インダストリアルなど、自分の好みに合ったスタイルを決めましょう。そのスタイルに基づいて内装や外装を統一することで、デザイン性の高い家が完成します。逆にテーマが定まっていないと、全体的にアンバランスで統一感のない印象になる可能性があります。
また、テーマやスタイルは家族全員の好みやライフスタイルに合ったものにすることが大切です。計画の段階から家族で十分に話し合い、一人ひとりの意見を取り入れることで、家族全員が満足できる家を作ることができます。
さらに、建築士や設計士にもその内容をしっかりと伝え、デザインの意図や希望を共有することで、理想的な住宅の実現が可能になります。
実際のライフスタイルに合わせた設計を意識することも重要です。
例えば、一般的な建売住宅は、両親と子2人を想定した間取りが多い傾向にあります。しかし中には、子供がいない、または3人以上いる、二世帯で住みたいなど建売の間取りでは生活スタイルが合わないこともあるでしょう。
デザイナーズ住宅であれば、家族の人数に応じた最適な部屋数を配置することも可能です。他にも、ペットと一緒に暮らすための設備や、リモートワークに適した環境も考慮できます。共働きの家庭であれば、家事の負担を減らせる家事動作に配慮した間取りを選択することも大切でしょう。
このように、家族構成や生活習慣に合わせて設計することで、使いやすくかつデザイン性の高い住まいを実現できます。
すっきりと洗練された印象の家を建てたい場合は、家の形状をシンプルにデザインすることがポイントです。
具体的には、直線的で無駄のないフォルムを採用し、余計な装飾を省くことが重要です。また、モノトーンやニュートラルカラーを基調としたカラーパレットを選ぶと、全体の印象が一層すっきりと洗練されます。
シンプルな形状は、建材が少なくて済むため建材費を削減できるという利点もあります。さらに、装飾が少ないため、メンテナンスが容易で、長期的に住み心地の良さが維持されやすいです。シンプルなデザインは、掃除や手入れの手間が少なく、忙しいライフスタイルに合った家作りにも適しています。
また、シンプルなデザインは長く飽きが来ず、時代を超えて愛されるスタイルです。 将来的に再販したいと考えている場合は、買い手を見つけやすい点もメリットでしょう。
満足のいくデザイナーズ住宅を建てるためには、建設業者選びも非常に重要なポイントです。
建設業者には、全国規模のハウスメーカーから地域密着型の工務店、専門の設計事務所までさまざまな選択肢があります。それぞれの業者には独自の得意分野や特徴があり、得意とするデザインや機能性、耐震性なども異なるため、自分の理想の家を実現できる業者を選ぶことが大切です。業者を選ぶ際は、複数の見積もりを比較して納得のいく選択をしましょう。
また、相性の良い担当者がいる会社を選ぶこともポイントです。デザイナーズ住宅は、建築者や設計士と綿密に打ち合わせをしながら作り上げていきます。相性が合う担当者なら、些細な質問や心配事も気軽に相談でき、安心して家づくりを進められます。
最後に、東京の一戸建てデザイナーズ住宅を建てる際の注意点を3つ紹介します。
注意点を事前に把握しておくことで、後悔しない家作りが可能になります。大切なポイントなので、ぜひ確認してください。
デザインだけでなく、機能面も考慮してバランスの取れた家を作ることが大切です。デザインばかりを優先すると、住みやすさが損なわれる恐れがあります。
「オープンキッチンを部屋の中心に配置した結果、料理の匂いがリビング全体に広がってしまった」「見た目を優先して選んだフローリング材が、日々の掃除やメンテナンスに多くの手間を要する」といった不満はよくある一例です。このような問題が発生すると、せっかくのデザインが台無しになってしまう可能性も否定できません。
デザイナーズ住宅を建てる際には、見た目の美しさだけでなく、機能面にも配慮できる建設業者を選ぶことが重要です。また、デザインと機能の両方を考慮した計画を立てることで、長く快適に住むことができる理想の家が完成します。
デザイナーズ住宅は、分譲住宅のように金額が最初から明確に決まっていません。そのため、予算をしっかり設定しないと、計画が進むにつれて予想以上の費用がかかることがあります。特に、外装や内装、建材などにこだわると、建築費用が膨大になる可能性もあります。
予算を決める際には、以下3つのステップを意識することが大切です。
また、予算オーバーに備えてデザインや設備の優先順位を決めておくことも有効です。優先順位を決めておけば、予算オーバーした場合でも、どこを重視し、どこを妥協するかを判断しやすくなります。
デザイナーズ住宅を建てる際は、予算をしっかり決め、予算オーバーに備えて優先順位を明確にしておきましょう。さらに、予算の上限を建設業者にあらかじめ伝えることで、予算内で理想的な住宅を提案してもらえます。
デザイナーズ住宅は、分譲住宅や一般的な住宅と比べて完成までに時間がかかります。契約してから入居まで、最低でも半年はかかるのが一般的です。さらに、土地探しや業者の比較、デザインの打ち合わせを含めると、1年以上かかることもあります。長い時間がかかることを覚悟しておく必要があるでしょう。
また、ゼロから家づくりをするデザイナーズ住宅では、家族間で意見がぶつかったり、建設業者との打ち合わせが予定通りに進まなかったりなどの問題が発生する可能性もあります。例えば、「家族間で意見がまとまらず、工期が遅れてしまった」「建設業者との打ち合わせのスケジュールが合わず、必要な決定が後回しになった」などがよくある例です。
加えて、入居までの期間が長いと、その分の家賃を払い続ける点も考慮しましょう。例えば、月々10万円のアパートに住んでいる場合は、1年で120万円の家賃費用がかかります。また、「子供の学校の入学に合わせて4月までに引っ越したい」といった予定がある場合は、スケジュール調整が難しくなることも考えられます。
東京で一戸建てデザイナーズ住宅を建てる場合、狭小地でもおしゃれな家が建てられたり、利便性の高いエリアで暮らせたりなどの魅力的なメリットが複数あります。また、ゼロから計画していくので、デザインから、間取り、設備までをすべて自分好みにカスタマイズできることも大きな利点です。
しかし、費用が高額になる、デザインによっては再販が難しいなどのデメリットも存在します。
理想的なデザイナーズ住宅を建てる場合は、実績が豊富な施工会社に相談することが重要です。M-LINEでは、デザイナーズ住宅のご相談もお気軽にできます。
豊富な経験と実績を持つ専門スタッフがお客さまのご要望を伺ったうえで、最適な提案をさせていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
2024/11/29
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