小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士
土地活用方法には、アパートやマンション経営以外にも様々な方法があります。土地活用方法で悩んでいるなら、各方法の成功例と失敗例を理解した上で、自分に最適なものを選びましょう。
また、土地活用の成功例の共通点を理解しておくことで、どんな土地活用方法でも成功させられる可能性が高いです。
今回は、土地活用の種類別の成功例と失敗例や土地活用に成功するためのポイントについて解説します。この記事を参考にすれば、最適な土地活用方法を選べるだけでなく、土地活用を長期的に成功させやすくなります。
土地活用方法の中で紹介する成功例と失敗例は、下記の6つです。
土地活用方法によって、成功する原因や失敗する原因が異なります。土地活用方法別の成功例と失敗例を理解しておくことで、土地活用を検討する際の判断材料にできます。
マンション経営とは、賃貸用マンションの住戸を管理することです。マンションの法的・経済的側面について総合的な知識を持ち、適切に管理できることが重要です。
マンション経営の成功例
周辺地域の現在のマンションの家賃の下落率や原状回復費などから、緻密な収支シミュレーションを行い、時間をかけて賃貸経営を成功させた例もあります。
アパート・マンションの賃貸経営を成功させるためには、対象地域の需給を把握することが重要です。また、人口動態、競合物件の賃料相場、プラン、特徴なども調査する必要があります。
賃貸経営は中長期的な視野に立った土地活用手法であり、長期的な視点からのアプローチが重要です。
マンション経営の失敗例
アパートやマンション経営の失敗例としては、家賃価格の高騰が原因となって引き起こされます。通常、新築物件の場合、市場価格を上回る価格を設定し、より早く入居者を確保しようとします。
しかし、近隣に類似の物件が多い場合、この戦略は裏目に出ることがあります。家賃が高すぎると、たとえ新築のアパートでも入居率を維持するのが難しくなることがあるため注意が必要です。
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アパート経営とは、第三者に賃貸し入居者から家賃収入をもらう不動産貸付業のことです。アパート経営をする上での業務としては、一般的に家賃の徴収、テナントの苦情処理、物件のメンテナンスなどが挙げられます。
アパート経営の成功例
1階の空室対策をしたことで、アパート経営に成功した例があります。具体的には、1階にホームセキュリティシステムを導入したり、専用のトランクルームを設けたりするなどの対策を施したことで、空室になりやすい1階を有効活用しています。
アパート経営の失敗例
アパート経営の失敗例として、間取りを間違えてしまったことが挙げられます。単身者に人気のある地域に3LDKの間取りを建設してしまい、賃貸ニーズが合わず、借り手を見つけられなくなってしまいました。
さらに、部屋が広い分家賃も高くなる傾向があるため「購入した方が良い」と考えられ、賃貸需要が低くなるのが現状です。
アパート経営について詳しく知りたい方は「アパート経営はリスクが高い?成功させるためのポイントやマンション経営との違い」をご覧ください。
オフィスビルを経営するためには、都市部に十分な広さのがある土地が必要です。一般的に賃貸住宅よりも賃料を高く設定できるため、利益率が高いのがメリットです。
ただし、地域によってはオフィスビルの需要が低いこともあり、地方でのオフィスビル経営はおすすめできません。オフィスビル経営を考えているなら、各地域での需要があるかどうかを徹底的に調査することが大切です。
オフィスビルの成功例
オフィスビルの成功例としては、分割することを想定し、建設されたオフィスが代表的です。オフィスの賃貸需要は減少傾向にあります。
そのため、小さく分割して借り入れができるオフィスの方が需要が高く、集客に成功しています。
オフィスビルの失敗例
オフィスビルの失敗例としては、専有部分に柱が多いことが挙げられます。専用に柱がある物件は、レイアウトがしづらく、集客もしづらい傾向にあります。オフィスビルを経営する際には、コストだけでなく、レイアウトのしやすさも考えた上で建設することが大切です
コンビニやレストラン、商業施設、ショッピングモールなど様々な規模の店舗を管理するのが店舗経営の仕事です。店舗経営を進めるためには、店舗業務の統括から人員管理、会計、事業者が定める品質管理など幅広い能力が要求されます。
店舗経営の成功例
店舗経営の成功例は、建設協力金で建設し店舗経営をするのが代表的です。建設協力金とは、建設費用を融資で賄って建物を建てる方法のことです。
建設費用建設協力金は、土地活用する上で土地所有者のメリットが大きいため積極的に活用しましょう。
店舗経営の失敗例
店舗経営の失敗では、早期退去によって安定収入が得られなくなったことが挙げられます。周辺地域の状況によっては、商業施設が早期に撤退してしまう恐れがあります。
早期退去を予防するために、中途解約時の罰則を設けたり、退去リスクの可能性が低い業者を選んだりすることが大切です。
駐車場経営とは、未整備な土地に駐車場を設置し、駐車料金によって収益を得る方法です。一般的な駐車場経営では、未利用地を舗装したり仕切ったりすることで、契約者から毎月一定の給与を受け取れます。
コインパーキング式の駐車場経営では、機械の購入が必要ですが、月極駐車場より高い収入を確保できます。都市部や商業施設が近くにある場合、各施設を利用するためにコインパーキングのニーズが高いです。
駐車場経営の成功例
駐車場経営では、地方の駅近くで駐車場経営をすることで成功した例があります。駐車場経営は、高い収益を見込めないため、固定資産税と比較して考えることが大切です。
地方は都心よりも固定資産税が安く、利益を出しやすいです。さらに、駅近くの駐車場は、需要が高いため、安定的な収入を得られます。
駐車場経営の失敗例
駐車場型の失敗例では、土地の固定資産税を考えていなかったことが挙げられます。特に、空き家を取り壊した土地で駐車場経営を行うと、土地の固定資産税が上昇します。
なぜなら、住宅が建設されている場合には軽減措置が適用されており、固定資産税が安くなっているからです。しかし、住宅を取り壊すと固定資産税が上昇するため、理解した上で駐車場経営を行いましょう。
トランクルーム経営は、小型の収納庫を建設し、収納庫として貸し出す経営方法のことです。屋外用のコンテナに投資することで、初期費用や維持費を抑えることができ、経済的なメリットもあります。
初期投資も比較的安価であり、最低でも10%程度のリターンが期待できます。さらに、オーナー自身の手で運営する場合は、15~30%という高い利益を得ることも可能です。
トランクルーム経営の成功例
トランクルーム経営の成功事例としては、国土交通省が仮設建築物に対する監視強化を行う前に行っていた事業が挙げられます。過去のトランクルーム経営に必要な初期費用は非常に安く、利益を上げやすかったのが特徴です。
トランクルーム経営の失敗例
トランクルーム経営の失敗例としては、最近始めてしまったことが挙げられます。過去には、輸送用コンテナを置くだけで、トランクルーム経営ができました。しかし、現在はコンテナハウスを建設しなければいけません。建設費用がかかることにより初期費用が大幅に増大したため、利益を上げづらくなったことが失敗の原因です。
土地に太陽光発電を設置することは、環境や地形に合わせてソーラーパネルを設置し、収益を得る方法です。太陽光発電システムを設置する際には、発電量と売電量を最適化するために、理想的な立地を見極めることが重要となります。
太陽光発電経営の成功例
太陽光発電の成功例としては、電力買い取り事業が始まってすぐ始めた場合が挙げられます。電力買い取り事業の開始当初は、40円台の買取価格が設定されていました。近年の買取価格は30円台後半となっているため、初期に始めた方が成功しやすかった土地活用方法です。
太陽光発電経営の失敗例
大陽光発電の失敗例として、近年では買取価格が非常に安くなっていることが挙げられます。太陽光発電経営をする際には、利回りが10%を超えるかどうかを判断基準としましょう。
買取価格は下がっていますが、発電効率は上がっているため、適切な場所で太陽光発電型ができれば利益を出せる可能性が高いです。
土地活用の失敗例には、共通点があります。具体的な共通点としては、下記3つが挙げられます。
土地活用では、立地が非常に大切です。例えば、賃貸需要がない場所で、アパートやマンション経営をしても、安定的な収入を得られません。アパートやマンション経営をするなら、賃貸需要があり、利便性の高い地域で始めるのがおすすめです。
また、リスクを考慮して事業計画を立てていないと、万が一の時に大きな赤字となってしまいます。土地活用におけるリスクとしては、空室リスクや災害リスク、家賃滞納リスクなど様々です。土地活用方法別のリスクを考慮した上で、長期的な視点を持って事業計画を立てることが成功の秘訣です。
土地活用の成功例から学ぶ5つのポイントとしては、下記5つが挙げられます。
土地活用の成功例を参考にすれば、似たような失敗を防止しつつ、最善策を考えられる可能性が高いです。成功にも失敗にも共通点があるため、成功例の共通点に当てはまっているかどうかを確認してみましょう。
土地活用の目的を明確にできるかどうかも、成功の分かれ目となります。土地活用によって得られるメリットは、安定的な収入を得られることだけではありません。土地活用方法によっては、節税効果も期待できます。
例えば、アパートやマンション経営では、相続税対策にもなるため節税効果は高いです。反対に、駐車場経営の場合は、節税効果をほとんど得られないのがデメリットです。
土地活用を成功させたいなら、目的を明確にした上で、適切な土地活用方法を選びましょう。土地活用によって得られる金銭的な利益だけを考えるのではなく、様々な視点から土地活用がすることで得られるメリットを考えることも大切です。
土地活用を成功させるためには、経営スキルを身に付けることも大切です。土地活用を経営だと思っていない人も多いですが、経営に求められるスキルと変わりありません。
例えば、経営では社員に対するマネジメントが必要です。土地活用でも、利用者に対するマネジメントが必要であり、利用者を適切に管理できていなければ、思わぬトラブルが起きる恐れがあります。
また、土地活用を成功させるためには、現実的な事業計画を立てる事も重要です。ニーズをもとに適切な事業計画を立てられれば、安定的な経営を進められます。
以上のことから、土地活用を成功させたいと考えているなら、経営スキルを身に付けた上でど土地活用し始めましょう。
土地活用は、短期間ではなく長期的な視点で考えて利益を得るのが一般的です。例えば、住宅を建設し賃貸する場合、多額の資金が必要ですが、最終的には賃料収入を得ることができます。
土地活用をする場合、すぐに売上が立ったからといって成功だと判断するのは得策ではありません。なぜなら、本当にリターンが得られるのは、初期投資や修繕にかかった費用をすべて清算した後だからです。税務上、建設費は償却されるため、バランスシート上では利益が出たと感じるかもしれません。しかし、初期費用を考慮すると、利益となっていない可能性も高いため注意が必要です。
したがって、土地活用をする際には、短期的な損益記録で判断するのではなく、長期的な視点で考えることが必要です。
土地活用を成功させるためには、自己資金を十分に確保することが重要です。自己資金を多く持つことで、借入金を減らすことができ、失敗した場合の倒産の可能性を減らせます。失敗した場合のリスクを減らすことで、投資の安全性を高めることが可能です。
また、万が一の場合でも、自己資金を多めに準備しておくことで臨機応変に対応できます。「借入ができるから大丈夫」と考えるのではなく、可能な限り自己資金で賄うことが大切です。
土地活用を成功させるためには、信頼できる専門家に相談することが大切です。知識があるだけでは、土地活用を成功させられません。知識だけでなく、実際の経験を参考にして状況に合わせた分析や戦略が必要です。
そのため、信頼できる専門家に相談した上で、試行錯誤を繰り返しながら土地活用を進めていきましょう。
土地活用で成功した方の体験談は、下記を参考にしてください。
毎月、収益が上がる点と周囲の住民に喜ばれた事。きっちりとリフォームすれば手間もほぼかからない。(北海道・40代) 自分がこの家に住みたいと思った時に、賃貸契約を解除して住めるのがよかったです。(石川県・30代) |
建物の解体などは時間がかかりましたが、駐車場にしてからは放任でいいので、とても楽ができています。(愛知県・30代) 初期費用が安い割にランニングコストも安く利回りが安定していたから。(福岡県・30代) |
建設費用はかかりましたが、それ以上の利回りを得られている。慣れている人に相談しながら進めることができたので負担が軽かった。(静岡県・40代) |
実際に土地活用に成功した人がいるように、立地や地域のニーズを見極めた上で適切な土地活用方法を選択することが大切です。初期費用がかかったとしても、回収できる見込みがあれば問題ありません。
初期費用や土地活用方法の知名度だけで判断するのではなく、立地条件に合わせて臨機応変に対応することが大切です。
土地活用の成功例は様々です。実際の成功例を参考にして、地域のニーズに合った利活用方法を選択すれば、成功させやすくなります。
また、土地活用方法の中でも、マンション経営がおすすめです。マンション経営をするなら、M-LINEへご相談ください。M-LINEでは、都心部のマンション経営を得意としており、狭い土地を有効活用した魅力的な提案が可能です。
「土地活用が初めてで何をすれば良いのかわからない」という方にも最適な提案ができるため、まずは一度ご相談ください。
2024/09/30
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