土地活用におけるマーケティング・市場調査とは? それをする理由、目的、流れも解説!

土地活用の相談先は?選び方と有効活用方法を解説

土地活用におけるマーケティング・市場調査の重要性は非常に重要な点です。

土地活用とはなにもない所有地に物件を建て、事業を始めるというもの。そのため、無条件で成功する保証はありません。

そこで、マーケティング・市場調査によって土地活用における計画を立てやすくするのが重要になります。この記事ではマーケティング・市場調査がそれぞれどのようなものなのかを解説し、その2つがどういった形で土地活用における鍵になるのかを解説していきます。

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土地活用に置けるマーケティング・市場調査とは?

土地活用に置けるマーケティング・市場調査とは?

ただ所有しているだけでは固定資産税がかかり、相続税の課税対象にもなるのが土地です。

そんなお金だけがかかる土地にアパート、マンション、高齢者向けグループホームなどを建設することで、固定資産税や相続税、所得税などの税務対策をするのに加えて、家族にまとまった資産と収入のあてを残せるのが土地活用です。

しかし、土地活用はなにもしなくとも成功するものではありません。土地の周辺環境を把握し、住民の需要を満たさなければなりません。

ここでは、土地活用に置ける土地、周辺土地などに関するマーケティング・市場調査ついて解説します。

そもそもマーケティング・市場調査とは?

市場調査とは生産活動やサービスの展開をする上で、適切な状況判断ができるように顧客や市場の調査をすることを指します。

その調査とはどのようなことを指すのかというと、具体的には過去から現在に至るまでの市場に関するさまざまな数字の変動を数字・文章でまとめるというものになります。

経済活動をする上で把握する必要がある要因、要素を数字、や数値にすることでその市場にはどのような需要があるのかの分析しやすくなります。

それではマーケティングはどういうことかというと、こちらは現在の市場を分析した上で市場の今後がどう変化していくのかの分析・予測をした上で製品・サービスの開発をします。

つまり、市場調査は市場と周辺状況の過去から現代までの変化をまとめて状況分析をし、マーケティングは市場の現状を踏まえ、将来的な動向もして商品の開発からプロモーション、販売開始という一連の流れを踏まえる違いがあります。

これを土地活用に例えると、市場調査は土地や周辺環境の人口や住民層の過去から現代までの変化を表し、マーケティングはその土地ではこれからどのような物件が主に求められるようになるかの予測をして販売まで繋げていきます。

初め周辺状況も含めてその土地に求められている物件を市場調査でまとめ、そのリサーチをもとに実際に事業開始するまでの流れをマーケティングします。それが土地活用における市場調査、マーケティング流れということです

土地活用でマーケティング・市場調査を活用するべき4つの理由

土地活用でマーケティング・市場調査を活用するべき4つの理由

マーケティング・市場調査が土地活用においてどうして重要なのかという理由をさらに掘り下げます。まずはおおよその一覧を以下にまとめたので確認しましょう。

〈マーケティング・市場調査が重要な理由〉

  • 失敗する確率を避け、リスク回避できる
  • 土地に最適な活用法を選択できる
  • 市場ニーズに応じた活用法を選択できる
  • 競合と差別化を図れる

このように、土地活用においてマーケティング・市場調査は重要な命綱になるということがわかります。事項でそれぞれの理由を詳細に解説します。

1.失敗する確率を避け、リスク回避できる

土地活用には多種多様なリスクが存在し、仮に失敗してしまうと初期投資のために融資を受けたせいで膨大な額のローンの返済をすることになります。

そうなれば、収入が増えないだけに留まらず、多くのものを失うことに繋がりません。それを避けるためには、とにかく情報を集めるというのが重要です。

自分のいる土地はどのような人々が多く住んでいて、どういった物件に需要があり、その物件はどれくらいの相場なのかというのがわかるだけでも、土地活用の成功率や収支計画の立てやすさが大きく変わることでしょう。

土地活用をするにあたり、マーケティング・市場調査は失敗に終わって空室率に悩む確率を下げ、最悪な結果で終わらないようにリスク回避をするのに効力を持つということです。

2.土地に最適な活用法を選択できる

市場調査ではその土地の周辺にどれくらいの人が住んでいて、増加傾向にある住民層はどういった人々かも含めて分析します。

それに加えて、市場調査は土地がどのような立地にあるのか、周囲で工事はあるのかどうか、ショッピングや電車、バスの利便性などについても調査します。

つまり、土地に物件を建てるために市場調査をするとしたら、それはどのような環境、立地に置かれることになるかを調査するということです。

例えば駐車場を建てるには坂の上に置くのは適していませんし、すぐ近くに住宅街が広がっているようでは高層マンションを建てるわけにはいきません。

このように、市場調査で得た情報で、その土地ではなんの物件が向いているのかを把握し、マーケティングをしましょう。

3.市場ニーズに応じた活用法を選択できる

土地活用というのは、その土地が求めている物件を提供することでもあります。

そのことから、土地活用というのは地域貢献的でもあるといえるでしょう。一方で、土地活用というのは近隣住民とのトラブルの危険を常に抱えてもいます。

そのため、地方で物件を効果的に運営するには、市場調査において今の土地が何を求められているのかを分析し、リサーチ結果をマーケティングするこでこれからどのように需要が変化するのかを把握しておくのが重要になります。

土地に最適な活用方法を選択すれば、近隣住民に反感を持たれる可能性も下げられますし、仮に入居者や利用者が近隣と問題を起こしても、事態を収めやすくなります。

所有する土地に最適ではない物件を運営しても継続的に収入を得られる可能性はありますが、マーケティング・市場調査で土地に最適の土地活用をすると、近隣住民に長く愛される事業を土地活用ですることができます。

4.競合と差別化を図れる

市場調査では周辺の物件や、やろうとしている土地活用と同じ業種の物件がどれくらいの設備でどれくらいの相場でやっているのかも調査します。

そうすることで、その土地の周辺における相場や、やろうとしている事業に適した設備というのがわかります。それを理解した上で、この土地ではどれくらいの相場、どれくらいの設備のアパートや駐車場を運営するのかを決めましょう。

自分がやりたい物件の方向性によっては、相場よりも高い家賃・利用料の代わりにサービスや設備のクオリティを高めるというのもありますし、逆に少し設備のグレードを落として誰でも利用できるようにしようというプランもあります。

最終的にどうするかは自分がどういった形で土地活用をしたいかにもよりますが、いずれにしても市場調査でその土地の「相場」というのを把握するのが、土地活用で事業を運営するスタート地点になります。

土地活用を始める目的の理解も重要

土地活用を始める目的の理解も重要

マーケティング・市場調査によって市場環境の現状とこれからの動向の分析をした次は、物件を建てたり駐車場やトランクルームを開いたりして運営を始めます。

しかし、市場調査をするにもまずは「自分が土地活用で何をしたいか」という目的意識を持つのが重要です。「まとまったお金がすぐに欲しい」という場合、土地活用は初期投資が必須なことから適した手段と言えません。

そして、土地活用による収入をどれくらいの期間に渡って得たいのか、どれくらいの規模の収入にしたいのか、副業か本業のどちらにしたいのかで土地活用で取る選択は変わります。

まずは自分が土地活用で何をしたいのかの目的を明確にしましょう。

1.税金対策が目的

土地というのは持っているだけでは収入を生み出すことはありませんし、むしろ固定資産税がかかってしまうものです。しかし、土地活用をすると逆に所有地にかかるさまざまな税金への対策をすることができます。

以下で「固定資産税」「相続税」「所得税」の3種類の税金を土地活用でどのように軽減できるかについて詳しく解説していきます。

固定資産税

更地にアパートや満四を建てた場合、小規模住宅用地の特例が適用されます。

敷地面積の「戸数×200平方m」までは固定資産税が6分の1に減額され、「200平方m」を超える部分の固定資産税も3分の1まで減税されます。

このように、土地というのは何もしないと固定資産税を支払うだけになりますが、何らかに土地活用することでさまざまな特例が適用されます。

どのような特例が適用されるのかというのは土地活用によって始める事情によるので、まずは確認してみましょう。

相続税

相続税は財産を相続した時点での時価で固定されますが、土地や不動産は評価額で決定します。

この評価額は土地活用で下がることが多く、例を挙げますと、アパートやマンションを建てた場合は土地の評価額が「借家建付地の評価」によって評価額の80%に減額され、建物の評価額は「借地権割合」によって約70%に減額されます。

さらに、相続税は現金で納税しないといけませんが、土地だけを相続するとその相続税を支払えないということがありえます。土地を活用した事業をしとおうことで、家族に土地を相続させられるくらいの収入を遺せます。

所得税

賃貸物件を土地活用に選び、入居者から家賃収入を得ると所得税の課税対象です。

そこに本業の収入などがあればさらに合算された上で所得税の課税対象になります。しかし、賃貸物件の運営というのは管理や整備のため、常に出費が生じるものです。入居者のために空き室だろうと常に清潔にしておく必要があり、老朽化した水道管なども整備する必要があります。

これらのような事業に必要不可欠な出費を「必要経費」と言い、所得から差し引くことができます。これによって、所得を事業のために使えば、所得税の対策にできるということです。

このように、土地活用で税務対策をする場合に重要なのは「自分がやろうとしている事業はどのような特例を受けられるか」の確実な知識になります。まずは市場調査をしてどのような特例を受けられるかを確認しましょう。

2.収益化が目的

土地活用による事業を収益化させたいという場合、土地活用の覚えておくべき強力なメリットに「成功すれば安定した収入を見込める」というのががあります。

アパートやマンションは賃貸収入、駐車場やトランクルームは利用料を長くに渡って得ることが可能です。

また、副業として土地活用で事業を始めたいという方は、業者に委託するという手もあります。業者に委託せずとも、駐車場やトランクルームなどは管理の手間が少なめで済むので、本業と事業の運営・管理を両立させるのも夢ではありません

自分がどのような形での収益化をしたいか、どれくらいの機関に渡って収入が欲しいのか、どれくらいの規模の収入が欲しいのかというのは、市場調査によって土地周辺環境のニーズを把握するのと、マーケティングでこれからの動向を予測するのが重要になります。

自分がどのような事業スタイルでどれくらいの期間、どれくらいの金額の収入がほしいのかをまとめるには、収支計画書の作成をしましょう。

3.地域貢献が目的

社会的な立場を良くしたいという方や、お世話になってきた地元の力になるために土地活用をするという目的の方もいることでしょう。

土地活用が成功する重要な要因にあるのが「土地のニーズを見抜く」ということです。そんなつもりがなくとも、土地活用での事業が長く機能している場合は、地元の人々や周辺の人々に助けになっていることが多くなります。

さらに土地活用、賃貸運営などを通じて地域の力になりたいという方は、市場調査とマーケティングの力を活用するのが有効です

土地活用をするのに重要なのは土地の需要を分析すること。今はどのような住民層が多く、周辺環境のショッピングや通学・通勤の利便性はどうなっているのかなどを調べ、それからどうやって地域貢献をするか考えないといけません。

土地活用でマーケティングを実施する流れ

土地活用とは?

土地活用を成功させるのには市場調査・マーケティングが鍵を握ります。

しかし、市場調査はまとめるデータが膨大ですし、慣れない業種の市場調査・マーケティングというとどこから始めればいいのか戸惑ってしまうものです。土地活用におけるマーケティングは以下の手順を踏みます。

  • 1.用途地域の制限を調べる
  • 2.土地の特徴や立地条件をまとめる
  • 3.周辺環境をリサーチする調べる
  • 4.マーケティングに基づいて土地活用を検討する

それぞれの手順は具体的にどのようなことを行うのかについて解説いたします。

1.用途地域の制限を調べる

実は、その土地に何を建てて良いのかというのは決まっています。

所有している土地にならアパート、マンション、駐車場、駐輪場、老人ホームと何を建てても問題ないイメージがありますが、実際には「用途地域の制限」があるため、建てられる物件と建てられない物件があります。

無限の選択肢から望むものを選ぶのが土地活用なのではなく、限られた選択肢から一つを選ぶというのが実態と言えるでしょう。

そう聞くとがっかりするかもしれませんが、選択肢を把握することでハウスメーカーや不動産会社との相談をする上でも、こちらからの提案がしやすくなるという長所があります。

まずは土地活用することを考えてる用途地域ではどんな用途物件が許可されているのかを把握しましょう。一人では思いつかない予想外の建物の建て方というものを見つけることもあります。

2.土地の特徴や立地条件をまとめる

次は、所有地がどのような立地にあるのか、その立地のどういうところが特徴なのかというのを把握しましょう。

「繁華街近く」「住宅街近く」「駅近く」「坂道」「郊外」「田舎」「都心」というように、土地がどこにあるのかでどんな事業を始めるのかが決まると言っても過言ではありません。

「繁華街」「駅」の近くなら高収益を見込む物件が多く、「郊外」や「田舎」ではアパートやマンションよりも倉庫経営やトランクルーム経営、駐車場経営の方が優れているということが考えられます。

加えて、立地条件によっては建築基準法や規制に抵触してしまい、土地活用が制限されてしまうことがあります。

例えば、「建築物の敷地は、幅員4m以上の道路に2m(ないし3m)以上接しなければならない」という接道義務を満たせないと、アパートやマンションを建てることはできず、市街化調整区域内の土地には住宅地・商業施設を建設すうることが不可能となっています。

このようにまずは土地の特徴を踏まえ、それから立地条件でどの建物が不許可かを把握することで、選択肢をさらに絞ることができます。

3.周辺環境をリサーチする調べる

利用者・入居者が非常に重視するのが、その土地の周辺環境です。

学校が近い、バス停が近い、駐車場が多い、駅が近い、コンビニが近い、買い物のしやすさ、学校や塾へのアクセスはどうかなど、さまざまな施設やインフラとの位置関係をまとめる必要があります。

そして、マーケティングの上では土地の現状もですが将来も非常に重要です。都市計画道路、宅地造成、土地区画整理などの予定があるのかを役場の都市計画課や開発指導課などで確認しておきましょう

土地というのは常に評価や性質が変わる流動性の高いものです。周辺地域の情報は現在、未来含めて仕入れておくのが成功の秘訣と言えます。

4.マーケティングに基づいて土地活用を検討する

土地に関するあらゆる情報を市場調査でまとめたら、次はマーケティングによって土地活用の検討をしましょう。

また、情報というのはいくらあっても足りないものですし、集めるのには時間と人手が必要です。単独では限界を感じた場合は、ハウスメーカーや不動産会社、不動産コンサルティング会社などの専門家への相談・依頼も視野に入れましょう。

ここでお金を惜しんでしまうと、情報不足が原因で後悔してもしきれない結果になることも考えられます。

最適な土地活用をするならまずはプロに相談!

最適な土地活用をするならまずはプロに相談!

土地の人口の変動や周辺の情報などを数字、数値と文章にまとめるのが市場調査であり、リサーチしたデータをもとに分析、予測をした上で土地の活用と事業の開始までの一連の流れを経るのがマーケティングです。

どちらも土地活用の成功の鍵を握るものなため、個人でやり切るには負担が大きすぎることも考えられます。

したがって、まずは自分で軽くデータを集め、どのような土地で何が向いているのかのイメージを固めたら、不動産会社などの業者に相談をし、市場調査の依頼をしていくという段階を踏みましょう。

M-LINEでは、多層階住宅・賃貸併用住宅や土地活用に関して多数の実績があります。無料相談も行っていますので、公式サイトからお気軽にお問い合わせ下さい。

監修者情報

高坂 昇

高坂 昇 ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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