遺産 相続 アパート 経営

アパート経営で遺産相続する方法やメリット・デメリットを解説

近年では、老後の資産形成などが目的でアパート経営など不動産投資をする方が増えています。親がアパート経営を行っている方は、アパート経営を遺産相続した場合、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方も多いですよね。

収益性のあるアパート経営を相続すると、将来の年金対策になったり、資産となったりとメリットが多いです。しかし、ローン残債などがある場合、赤字経営となってしまい、自分の預貯金などから支払いをしなければならない可能性もあります。

そのため、アパート経営を遺産相続をする際のメリット・デメリットを把握し、アパート経営をどのように遺産相続するのか慎重に検討しましょう。

本記事では、アパート経営で遺産相続するメリット・デメリットや、遺産相続の方法、アパート経営を遺産相続するポイントなどについて詳しく解説します。アパートの相続税の計算方法も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

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アパート経営で遺産相続する3つのメリット

アパート経営で遺産相続する3つのメリット

アパート経営で遺産相続するメリットは、以下の3つが挙げられます。

アパートを相続することで、家賃収入が得られるようになったり、年金対策になったりなどメリットも多いです。今後、親のアパートなどを相続する可能性のある方はチェックしておきましょう。

1.将来の年金対策になる

アパートを遺産相続すると、将来の年金対策になります。なぜなら、アパートの入居者がいれば、定年後でも毎月安定的に家賃収入が入ってくるからです。

老後は2,000万円の問題もあり、今後年金受給だけで生活していくのは難しいと考えられています。アパート経営の収益性が高ければ、老後ゆとりのある生活を過ごせるでしょう。

また、親などからアパート経営を相続する場合、団信などに入っていれば、ローン返済を担う必要もなくなります。団信とは、住宅ローンの契約者が死亡、または高度障害などの状態になった場合にローン残高の支払いが免除される保険です。

アパートの借入額がなくなれば、その分支払いがなくなるため、利益も大きくなります。そのため、アパート経営を相続する場合は、団信の加入の有無や、アパート経営の状況などを生前に確認しておくことが大切です。

2.現金を相続するより相続税が低い

アパート経営を相続すると、相続税の支払いが発生します。相続税とは、亡くなった親などからお金や土地、建物を相続した際に支払う税金で、相続発生から10ヶ月後には支払う必要があります。

アパートを相続する場合、アパートと同等の現金を相続するより、相続税評価額が低くなるのがメリットです。理由としては、アパートなどの不動産は貸家建付地となるため、建物や土地の相続税軽減措置が受けられるからです。

相続税の支払い額を調べるには、課税遺産総額をまず算出しましょう。

対象 計算方法
課税遺産総額 相続税の対象となる財産-基礎控除
基礎控除 3,000万円-(600万円×法定相続人の人数)

出典:相続税の税率|国税庁

兄弟などで相続税を按分する場合は、法定相続分で按分します。法定相続分は民法で定められています。以下の表の取得金額を参考に、各相続人の相続税額を算出することが可能です。

対象 配偶者の法定相続分 配偶者以外の法定相続分
配偶者と子供が相続人の場合 配偶者2分の1 子供(2人以上のときは全員で)2分の1
配偶者と親族が相続人である場合 配偶者3分の2 親族(2人以上のときは全員で)3分の1
配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合 配偶者4分の3 兄弟姉妹(2人以上のときは全員で)4分の1

出典:相続人の範囲と法定相続分|国税庁

法定相続税分の取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円超から5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超から1億円以下 30% 700万円
1億円超から2億円以下 40% 1,700万円
2億円超から3億円以下 45% 2,700万円
3億円超から6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

出典:相続税の税率|国税庁

次に、以下のアパートの相続税評価額の計算方法を見てみましょう。相続税評価額は、以下の借地権割合や賃貸割合によって、軽減措置が受けられます。

このように、現金などを相続するよりも相続税の評価額の減額を受けられるのが、アパート経営を相続するメリットです。

対象 計算方法
建物の相続税評価額 固定資産税評価額×( 1-借家権割合(0.3)×賃貸割合)
土地の相続税評価額 相続税評価額×(1-借地権割合(※)×借家権割合(0.3)×賃貸割合)

(※) 30~90%で各地域によって異なる、路線価図に記載

3.資産価値が下がりにくい

アパート経営は、資産価値が下がりにくいのがメリットです。なぜなら、アパートなどの不動産は、現金や株式のように景気によって価値が左右されにくいからです。

例えば、現金はインフレなどによって価値が下がったり、株券なども経営状況によってはただの紙切れになったりする場合もあります。しかし、アパートなどの不動産は、価値が下がっても一定の水準は保ち続けます。

また、家賃収入を継続的に得ることができれば、資産を守る手段となるのが利点です。

アパート経営で遺産相続する3つのデメリット

アパート経営で遺産相続するデメリット

アパート経営を遺産相続する場合は、以下の3つのデメリットも把握しなくてはなりません。

相続するアパートのローン残債や築年数などの状況も踏まえて、遺産相続するか検討しましょう。

1.固定資産税の支払いや管理の負担がある

アパート経営を遺産相続すると、税金の支払いの負担があります。不動産は、購入時・相続時・保有時・売却時に税金がかかり、相続後は固定資産税や都市計画税、所得税や住民税を支払わなければなりません。

例えば、現金などを相続した場合は、取得した際に相続税を支払うのみですが、アパートなどの不動産は、固定資産税や都市計画税などを保有している間継続して支払う必要があるのです。

そのため、収入減なども考慮した上で、アパート経営を遺産相続するか検討しましょう。また、築年数が経っている場合は、リフォームなども検討し、「入居者が住みたい」と思える部屋づくりがポイントです。

次に、アパートの管理の負担がかかる点です。アパート経営は、入居者募集や審査、家賃の回収、トラブル対応、建物や土地のメンテナンスなど、アパートの管理業務が必要になります。

アパートの管理は自主管理以外にも、管理業者へ委託することも可能です。委託料がかかりますが、大変な管理業務を任せることができます。

ただし、管理業者によって入居率や対応が違うため、入居率の高い業者や担当者の対応などを比較し、安心して任せられる管理業者を選ぶことが大切です。

2.築年数によって収入が減る

アパート経営は、築年数によって収入が減るのがデメリットです。なぜなら、新しくて綺麗な賃貸物件の方が需要があるため、築年数が経過するにつれて家賃を下げる必要があるからです。

そのため、収入減なども考慮した上で、アパート経営を遺産相続するか検討しましょう。また、築年数が経っている場合は、リフォームなども検討し、「入居者が住みたい」と思える部屋づくりがポイントです。

3.ローン返済が必要な場合がある

相続の際にローンなどが残っていると、ローン返済が必要になる場合があります。理由としては、アパートのローンも相続の対象となり、契約者が団信などに入っていなかったり、生前贈与などをしたりする場合は、その返済義務も相続されてしまうためです。

特に収益性が低い場合は、ローン返済によって自分の資産を切り崩さなくてはいけない場合もあります。ローンを返済するだけの収益が得られるのか、修繕費などの急な出費等に対応できる余裕があるかなど、今後のアパート経営についてしっかりと収支計画を練ることが重要です。

アパート経営で遺産相続するおすすめの方法【3つ】

アパート経営で遺産相続するおすすめの方法【3つ】

アパート経営を兄弟や妻と子など、複数人数で遺産相続をする際、どのように分割するのか分からない方も多いでしょう。

アパート経営で遺産相続するおすすめの方法は、以下の3つです。

遺産相続には、3つの方法があり、相続人の状況に応じて選択することになるでしょう。その場限りではなく、今後の収益性や売却予定なども考慮して検討することが大切です。

1.代償分割

代償分割とは、1人の相続人がアパートを相続し、法定相続分を超える部分を他の相続人に支払う方法です。法定相続分を超えた部分を、代償金を支払って調整する形となります。

【例】兄弟3名が法定相続人だった場合
長男の法定相続分が2,000万、アパートの資産総額が4,000万円だった場合の例です。法定相続分を超えた部分を支払うため、各1,000万円を次男・三男に分割することになります。

代償分割は、法定相続分を超えた部分を現金等で支払う必要があるため、資金がないと出来ない方法です。アパート経営によっては、赤字のリスクもあるため、修繕費や建物寿命などを考慮した上で兄弟や家族間で納得する内容を決めましょう。

2.換価分割

換価分割とは、相続するアパートを売却して、法定相続人で現金を分割する方法です。売却の手数料が発生しますが、すべて現金によって分割されるため、公平性が高い分割方法といえるでしょう。

【例】兄弟3名が法定相続人だった場合
アパートの資産総額が4,000万、売却手数料が400万だった場合の例です。アパートの売却の手数料を差し引いた3,600万円を3人で分割し、1人1200万円の現金を相続することになります。

アパート売却の手続きは、相続人の代表者が行い、遺産分割協議で決めた割合に応じて分割をします。

3.現物分割

現物分割とは、個々の財産を分割して相続する方法です。アパート・土地・マンション・現金など、複数の財産がある場合、同等の財産を分けて相続します。

【例】兄弟2名が法定相続分だった場合
マンションは長男が相続し、預貯金と株式などは次男が相続する場合の例です。財産内容によっては偏る場合があるため、公平になるように代償金などを利用しつつ、慎重に協議しなくてはなりません。

アパート経営の遺産相続に関する注意点やポイント

アパート経営の遺産相続に関する注意点やポイント

アパート経営の遺産相続をする際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。

上記の注意点はアパートの遺産相続だけでなく、どの遺産においても共通する項目です。兄弟など相続人間でトラブルとならないように、共有名義にしたり、相続登記を引き延ばしたりするのは避けましょう。

1.共有名義にしない

アパート経営を遺産相続する際は、共有名義にしないのがポイントです。理由としては、共有名義にすると、その後名義人同士でトラブルに発展するリスクがあるからです。

例えば、アパート経営において改築や売却などが必要になった場合、共有者全員の同意がなければいけません。売却においては、共有者の意見が分かれやすく、売却ができなくなってしまう可能性があります。

また、共有名義人の1人が亡くなった場合、さらに相続が発生し、遺産相続者が増える可能性があるため注意が必要です。このような場合、権利がより複雑化し、売却や改築などが困難になる場合があります。

そのため、アパート経営を相続する場合は、共有名義とせず、売却や代償分割などを検討するのがおすすめです。

2.相続登記は早めに行う

アパート経営の相続登記は、早めに行っておきましょう。なぜなら、2024年4月1日より相続登記が義務化されているためです。

相続取得を知った日から3年以内に登記・名義変更を行わないと10万円以下の罰金を支払わなくてはなりません。

参考:相続登記が義務化されます(令和6年4月1日制度開始)   ~なくそう 所有者不明土地 !~|法務局

相続登記をそのままにしておくと、アパートを売却したり担保としたりすることができなくなってしまいます。また、相続人が認知症や寝たきりなどになってしまうと、成年後見人を付けなければなりません。

相続人が亡くなった場合には、さらに相続人が増えていくため、権利が複雑化するケースも多くみられます。

さらに、相続人が多数の人数になると、面識がない人も出てくる可能性があるため、手続きが煩雑となります。相続登記の依頼も人数が多いほど、報酬も高くなるケースが多いため、相続登記は早めに行いましょう。

3.相続登記を司法書士に任せる

アパート経営の相続登記は、司法書士に任せるのがおすすめです。登記申請は、自分で行うことも可能ですが、遺産分割協議書や登記申請書の作成などを自力で行うのは、時間と手間がかかるため現実的ではありません。

司法書士に相続登記を任せる際の報酬は、5万〜8万円が相場です。戸籍収集や遺産分割協議書の作成なども含めた依頼の場合は、7万円〜15万円ほどかかります。

費用はかかりますが、相続に関するアドバイスももらえるため、アパート経営の相続で悩んでいる方は一度司法書士に相談してみましょう。

まとめ:アパート経営の遺産相続に関する相談は専門家のアドバイスが必要!まずはM-LINEへ!

まとめ:アパート経営の遺産相続に関する相談は専門家のアドバイスが必要!まずはM-LINEへ!

アパート経営を遺産相続すると、将来の年金対策になったり、家賃収入が増えたりとメリットが豊富です。しかし、相続後に固定資産税などの税金の負担があったり、管理の負担があったりとデメリットもあるため注意しましょう。

兄弟などでアパート経営を相続する際は、代償分割・換価分割・現物分割などの3つの相続方法があります。相続の方法によっては、トラブルとなるケースもあるため、相続人全員が納得する方法を選択できるようにするのが良いです。

また、アパート経営の遺産相続は、共有名義にしない・相続登記は早めに行う・相続登記を司法書士に任せるのがポイント。本記事の注意点などを参考に、できるだけスムーズな遺産相続を行いましょう。

M-LINEでは、アパート経営に関する相談も承っています。アパート経営の遺産相続について気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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