小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士
台東区は、上野公園や浅草寺など観光名所が多く、交通の利便性も高い人気のエリアです。「台東区に住みたい」と考えている方もいるでしょう。
しかし、区の面積は東京23区で最も狭く、住宅用の土地も限られているため、広い敷地を確保するのは容易ではありません。そのため、台東区では細長い土地や変形地、狭小地を活用して戸建てを建てるケースが増えています。
本記事では、台東区の狭小地情報や土地の売却相場、空き家状況などをわかりやすく解説します。後悔のない家づくりや土地活用の参考になる情報をまとめているので、台東区の狭小地でマイホームを検討する際のガイドとしてご活用ください。

台東区で住宅を検討する際に押さえておきたいのが「狭小地」の存在です。ここでは、台東区の狭小地について以下のポイントを中心に解説します。
これらを押さえることで、台東区で狭小住宅を建てる際のポイントや土地選びの参考になります。
狭小地とは、一般的に15〜20坪ほどの小さな土地を指します。土地面積が限られているだけでなく、三角形や台形などの不整形地が多く、建物の設計や利用用途に制約が生じることも少なくありません。そのため、通常の土地より価格が抑えられる場合が多く、住宅需要が高まる都心で特に注目されている土地タイプです。
台東区では、歴史ある市街地や旧区画整理地域を中心に狭小地が多く見られる傾向があります。代表的な地域としては、以下が挙げられます。
これらの地域では、土地の形状や広さを活かした狭小住宅が多く建てられています。
台東区に狭小地が多い背景には、地理的制約や住宅需要の高さなど、複数の要因が関係しています。具体的に見ていきましょう。
これらの要因が重なった結果、台東区では狭小地が多く点在しています。また、限られた土地でも快適に暮らせる住宅建築が進むエリアでもあります。
狭小住宅が自分に向いているかどうかを確認するためには、魅力と課題の両方を理解することが大切です。以下に狭小住宅のメリットと課題を整理しました。
| 魅力 |
・土地代を抑えられる ・利便性の高い立地に住める ・固定資産税や都市計画税を抑えやすい ・掃除やメンテナンスがしやすい ・家族が自然に顔を合わせやすい |
| 課題 |
・広いリビングやダイニングを確保しにくい ・隣家との距離が近く、プライバシーが確保しにくい ・階段の昇り降りが多く、高齢期に生活が不便になる可能性がある ・建築費用が高くなる場合がある ・限られた敷地を活かすため、設計の工夫や専門知識が必要 |
狭小住宅には、土地代や固定資産税の節約、掃除のしやすさといったメリットがあります。一方で、スペースやプライバシーの制約、将来の生活に対する不安などの課題も存在します。狭小住宅で長く快適に暮らすためには、将来を見据えた設計や工夫が重要です。
台東区で理想的な狭小住宅を建てるには、狭小地での施工経験が豊富な専門会社に相談するのが安心です。M-LINEでは、台東区内の土地探しから資金計画、デザイン設計まで、住まいづくりの全工程をトータルでサポートしています。限られた敷地でも快適で機能的な住宅を実現したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

台東区で家を建てたり土地活用を検討したりする場合、土地の売却相場を把握しておくことは欠かせません。相場を知ることで、土地を購入する際に適正な価格を判断できます。さらに、土地価格はエリアによって異なるため、予算に応じたエリア選びの参考にもなります。
国土交通省の不動産ライブラリによると、2024年第3四半期〜2025年第2四半期に実際に取引があった台東区の住宅地の坪単価の目安は、以下の通りです。
| エリア | 価格目安 |
| 千束 | 920万円 |
| 上野桜木 | 530万円 |
| 鳥越 | 470万円 |
| 谷中 | 463万円 |
| 根岸 | 205万円 |
| 橋場 | 200万円 |
国土交通省|不動産取引価格情報提供制度を元に作成
※対象期間: 2024年 第3四半期~2025年第2四半期
※対象地域:住宅地
※データは実際の取引に基づくため、時期や条件によってはほかのエリアでも土地購入が可能です。
台東区全体の平均坪単価は約653万円です。エリアによって価格差が大きく、最も高額な千束では1坪920万円が目安です。一方、橋場や根岸は1坪200万円前後で取引されています。取引価格の目安は、20坪の土地であれば約4,000万〜1億8,400万円、15坪の狭小地で約3,000万〜1億3,800万円です。
台東区の土地価格は、この10年で着実に上昇しており、資産価値の高いエリアとして注目されています。今後も緩やかな上昇が見込まれていますが、地域によっては価格が下がる可能性もあるため、資産価値を重視する場合は、エリアごとの最新の動向を確認することが大切です。

続いて、台東区の賃貸相場を紹介します。家賃相場は、エリアの人気度や需要、居住ニーズを読み解く手がかりとなります。住宅完成後に賃貸として活用する可能性がある場合は、事前に相場を知っておくことで、収益計画を立てやすくなるでしょう。
ここでは、台東区の賃貸相場を以下の項目にわけて見ていきましょう。
Yahoo!不動産|台東区のマンションの賃貸物件を元に作成(2025年12月時点)
※賃料は時期によって変動します。最新情報は不動産サイトや賃貸サイトをご確認ください。
※賃料の目安はその時々の空室状況などによって変動するため、最新情報をご確認ください
2025年12月時点の台東区の平均家賃は、約17.3万円です。近隣の千代田区や中央区よりは低い一方、墨田区や荒川区よりは高めの水準です。区内では、上野や浅草など観光地に近いエリアは家賃が高めですが、住宅街に入ると落ち着いた価格帯の物件が増えます。
台東区は居住の利便性とコストの両面で安定しており、将来的に賃貸として活用することも有効なエリアです。
Yahoo!不動産|台東区のアパートの賃貸物件を元に作成(2025年12月時点)
※賃料は時期によって変動します。最新情報は不動産サイトや賃貸サイトをご確認ください。
※賃料の目安はその時々の空室状況などによって変動するため、最新情報をご確認ください
アパートはマンションよりも価格を抑えやすいのが特徴です。単身者向けのワンルームや1Kの場合、家賃の目安は約10万円前後です。広めの2LDK〜3LDKになると、相場は17万円以上となります。
台東区は単身者の需要が高く、小規模な間取りのアパートが多いことが特徴です。
Yahoo!不動産|台東区の一戸建ての賃貸物件を元に作成(2025年12月時点)
※賃料は時期によって変動します。最新情報は不動産サイトや賃貸サイトをご確認ください。
※賃料の目安はその時々の空室状況などによって変動するため、最新情報をご確認ください
台東区の戸建て賃貸は、立地や築年数、間取りによって家賃の幅が大きく変わります。ファミリー向けの3LDKではおおむね25万〜38万円が相場で、広さや建物の状態が良いほど賃料も高額です。また、ワンルームでも物件のコンディション次第では30万円台に達するケースがあり、戸建てならではの価格帯が見られます。
このような状況を踏まえると、台東区で狭小住宅を建てる場合、将来的に賃貸として運用できる可能性は十分にあります。まずは自宅として利用し、ライフスタイルの変化に合わせて賃貸へ切り替えることで、長期的な資産形成につなげられるでしょう。
早い段階から家賃収入を得たい場合は、初めから賃貸併用住宅として設計する方法も有効です。築浅の戸建てであれば、ワンルームでも相場より高めの家賃が期待できます。
賃貸併用住宅を検討する場合は、建築計画の段階で「どのような間取りや仕様なら賃貸として魅力的か」をあらかじめ想定しておくことが重要です。具体的なプランニングのポイントについては、以下の記事も参考にしてください。
世帯別の家賃相場を把握しておくことは、賃貸運用の収益見込みや将来的な資産価値を判断するうえで役立ちます。また、自分の世帯構成に応じた家賃相場を知ることで、賃貸と住宅購入のどちらが自分に合っているかを判断しやすくなる点もメリットです。
台東区の世帯別家賃相場は以下の通りです。
| 世帯構成 | 平均賃料 |
| 1人暮らし | 15万円 |
| 2人暮らし | 21.6万円 |
| ファミリー | 25.9万円 |
出典:Yahoo!不動産|台東区の賃貸一戸建て・一軒家の賃貸物件
※2025年12月時点
台東区は単身者や二人暮らしのニーズが比較的高く、ファミリー向けの家賃相場が極端に跳ね上がらない点が特徴です。言い換えると、コンパクトな住宅でも安定した賃貸ニーズが見込めるエリアであり、狭小住宅の建築や土地活用にも適した環境といえます。

台東区で狭小住宅の建築や土地活用を検討する際には、空き家の状況を把握しておくことをおすすめします。空き家の数や状況は、土地活用の可能性や建築計画に影響を与えるためです。ここでは、台東区の空き家に関する情報を以下の項目で整理して紹介します。
2023年の「住宅・土地統計調査」によると、台東区には約15,390戸の空き家があり、総住宅数147,140戸に対する空き家率は約10.5%です。空き家の件数自体は千代田区、中央区に次いで23区のなかでは3番目に少なく、比較的抑えられています。その背景として、上野や浅草といった観光スポットが多いエリア特性も一因と考えられます。
また、売却用の空き家が約390戸あることから、空き家を利活用できる余地があるエリアともいえます。
台東区内で「空き家が多い地域」の正式なランキングは公表されていませんが、住宅の築年数や土地利用の特性から、次のようなエリアで空き家が目立つ傾向があります。
台東区では、空き家の適正管理だけでなく「利活用を促進する取り組み」も進められており、地域資源として空き家を再生する動きが広がっています。観光地としての魅力と下町らしい生活圏が共存する台東区だからこそ、多様な活用方法が期待できるエリアといえるでしょう。
台東区で空き家の解体を検討する際、建物の構造や大きさによって工事費用は大きく変わります。ここでは、一般的な30坪程度の住宅を例に、解体費用のおおよその目安を紹介します。
| 構造 | 坪単価(目安) | 30坪あたりの概算費用 |
| 木造 | 約4万円 | 約120万円 |
| 鉄骨造 | 約8万円 | 約240万円 |
| RC造(鉄筋コンクリート) | 約8万円 | 約240万円 |
| 内装解体 | 約3.5万円 | 約105万円 |
これらの費用に加えて、家財道具の処分や庭木の撤去といった付帯作業に、さらに25万円前後かかるケースが一般的です。また、建物にアスベストが使われている場合は、専門業者による除去作業が必要となり、通常よりも費用が高くなる可能性がある点にも留意しておきましょう。
台東区|住民基本台帳人口を元に作成
台東区の人口は、観光地としての魅力や再開発による住宅供給の拡大を背景に、ここ数年で大きく増加しています。2023年の人口増加率は前年比2.37%と、都内でも際立って高く、全国の市区の中でも最も高い伸びを示しました。
また、幅広い年代が暮らすバランスのよい人口構成も特徴です。再開発が進むエリアを中心に若い世代や外国人住民の転入が増えており、今後も安定した人口増加が見込まれています。
こうした動向から、台東区は今後も地域の活力が維持され、居住地としての魅力が高まるエリアだといえるでしょう。
台東区|住民基本台帳人口を元に作成
台東区は、東京都内でも外国人住民の割合が比較的高く、2025年12月時点で約9.8%を占めています。中国・韓国・ベトナムなどアジア圏を中心に多様な人々が暮らしており、区内は多文化が入り交じるにぎやかな雰囲気が特徴です。
国籍や文化の異なる住民が多いことから、台東区では飲食店やスーパー、日用品店など、多様な生活スタイルに対応した店舗やサービスが充実しています。暮らしの選択肢が広く、国際色豊かな環境を楽しみながら生活できる点は大きな魅力です。
さらに、将来的に土地活用を検討する場合にも、多文化共生が進む台東区では短期滞在者や海外在住者からの需要が見込みやすいといったメリットがあります。

資産価値のある狭小住宅の購入や、将来的な土地活用を考えるうえでは、インバウンド需要を把握しておくとよいでしょう。観光客が集まる地域では、短期滞在向けの宿泊需要が伸びやすく、民泊やウィークリー賃貸といった活用方法が収益を生みやすい傾向があります。
台東区は都内でも屈指の観光地であり、外国人旅行者の増加が続いています。台東区の観光統計によると、2024年の外国人観光客数は約640万人と推計され、前年から45%も増加しました。浅草や上野といった人気スポットが集まっていることが、この勢いを支えていると考えられます。また、国別の割合では、東アジア圏(中国・韓国・台湾など)からの旅行者が多いことが特徴です。
こうしたインバウンド需要の高さは、台東区で狭小住宅を建てる際にもプラスに働きます。将来的に住まいの一部を短期滞在向けの賃貸スペースとして運用すれば、立地を活かして安定した収益を確保できる可能性があります。
なお、以下の記事では民泊で土地活用をするメリットやデメリット、初期費用などについて解説しています。インバウンド需要を活かした土地活用を検討している方は併せて参考にしてみてください。

ここからは、台東区で利用者数の多い駅をランキング形式で紹介していきます。駅の乗降者数や路線の充実度は、日々の暮らしの利便性や、将来的な資産価値や土地の活用方法を見極める指標となります。狭小住宅の建築場所を検討する際の参考として、ぜひチェックしてみてください。
台東区で利用者が多い主な駅は次の通りです。
上野駅は、JR山手線・京浜東北線・高崎線・宇都宮線、東京メトロ銀座線・日比谷線など、多くの路線が利用できる大型ターミナル駅で、1日の平均乗降客数は約51万人です。台東区内で最も利用者が多く、都内でも上位に入る主要駅です。
駅周辺は、上野恩賜公園や動物園、複数の美術館・博物館が集まる文化エリアとして知られ、観光客でにぎわう一方、アメ横をはじめとした商業施設も充実しています。日用品の買い物から外食まで、生活に必要なものが揃いやすい環境です。
住環境としては、利便性や楽しめるスポットが多い反面、観光地特有のにぎやかさがあります。特に週末は人通りが増えるため、落ち着いた住まいを望む場合は、駅から少し離れた住宅街を選ぶとバランスが取りやすいでしょう。
浅草駅は、東京メトロ銀座線・都営浅草線・東武スカイツリーライン・つくばエクスプレスの4路線が使える交通利便性の高い駅です。都内の主要エリアはもちろん、空港へもスムーズにアクセス可能です。1日の平均乗降客数は約23万人で、特に週末や祝日は観光客でにぎわいます。
駅周辺には浅草寺や雷門、仲見世通りといった代表的な観光スポットが集まり、下町らしい情緒あふれる街並みが広がります。飲食店や商店も豊富で、外食や買い物には困りません。観光地ならではのイベントも多く、活気のある雰囲気が魅力です。
住環境としては、日常の買い物や通勤・通学がしやすい便利さが大きなメリットです。ただし、駅前は人通りが非常に多いため、落ち着いた生活を望む場合は少し離れた住宅街を選ぶと良いでしょう。
御徒町駅はJR山手線と京浜東北線、徒歩圏には日比谷線や大江戸線もあり、複数路線を利用しやすいアクセス良好なエリアです。1日の平均乗降客数は約11万人とされ、上野や秋葉原に隣接する立地らしく、日常的に多くの人でにぎわいます。
駅周辺にはアメ横商店街をはじめとした商業施設が集まり、買い物や外食に非常に便利です。昔ながらの商店街や個人店も多く、下町らしい温かさや人情味を感じられるのも魅力です。
住環境としては、交通・買い物の利便性が高く、治安も安定していることから単身者にもファミリーにも住みやすいエリアとされています。学校や子育て支援も整っており、暮らしやすさを重視する層にも支持されています。一方で、商業エリアらしく緑地はやや少なく、朝夕や週末は混雑しやすい点は留意が必要です。
※各駅の1日あたりの利用者数は、公開されている資料をもとに独自に集計・算出した参考値です。最新かつ正確な情報については、国・自治体、または各鉄道事業者の公式ホームページをご確認ください。

狭小住宅を建てる場所を選ぶうえで、周辺にどんな公共施設や教育機関があるかは、日々の暮らしや将来の資産価値に直結する重要なポイントです。施設が充実している地域ほど、住みやすさが高まり、長く安心して暮らせる環境が整います。
また、大学や専門学校が近いエリアは、将来的に賃貸需要が見込めるため、万が一住み替えが必要になった場合でも資産として活用しやすいというメリットがあります。
ここでは、台東区内にある主要な施設や大学を取り上げ、生活のしやすさや将来の選択肢にどのように役立つのか見ていきましょう。
台東区には、文化・商業・レクリエーションなど、日々の生活を豊かにしてくれる施設が数多く揃っています。自宅の周辺にこうしたスポットが充実していると、暮らしの利便性が高まるだけでなく、将来的に住み替えや賃貸運用を考える際にもエリア価値としてプラスに働きます。
台東区内にある主要施設をまとめると、以下の通りです。
こうした多様な施設が自宅から徒歩や自転車圏内で利用できる点は、台東区で狭小住宅を建てる際の大きな魅力です。文化も生活の利便性もどちらも手に入る、バランスのよいエリアといえるでしょう。
台東区には芸術・技術系の教育機関が集まっており、学生人口の多さが地域の活気につながっています。駅周辺の飲食店や生活施設が充実しているのも、こうした学校があるからこそといえます。台東区にある主な大学は、以下の通りです。
将来的に賃貸需要を考えるうえでも、学生・若い社会人が多い街はワンルーム需要が安定しやすいため、狭小地で賃貸住宅や賃貸併用住宅の建築を検討している方にとってプラス材料となります。

台東区では、上野駅周辺を中心に再開発が進められており、街の利便性や魅力が今後さらに向上すると見込まれています。再開発は住環境の質や地価動向にも影響を与えるため、マイホームの購入や土地活用を検討している方にとって、注目しておきたい要素のひとつです。
現在、特に大きな動きがあるのが東上野四・五丁目地区再開発です。
約1.0ヘクタールの広範囲を対象とした大規模プロジェクトで、上野警察署や台東区役所などの公共施設を含むエリアを再整備し、商業施設・文化施設・防災機能を備えた複合市街地の形成を目指しています。上野駅前という立地を活かし、地域の交流拠点となる賑わいのある街並みを創り出す計画です。完成は2030年代半ばを予定しており、周辺環境の利便性向上や暮らしやすさの向上が期待されています。
こうした再開発が進むことで、台東区全体の生活価値や資産性が高まることが期待できます。住宅購入や狭小住宅を含む土地活用を考えている方にとって、重要な判断材料となるでしょう。

長く安心して暮らすためには、治安の状況を把握しておくことも大切です。ここでは、台東区の安全性について確認してみましょう。
警視庁が公表しているデータによると、2025年11月の月累計における台東区の刑法犯認知件数は2,535件でした。同月時点の人口(217,660人)を基に人口10万人あたりの件数を算出すると、約1,165件となります。
台東区の治安は、エリアによって大きく差があるのが特徴です。上野や浅草といった観光地周辺では、スリや置き引きなどの軽犯罪が発生しやすく、夜間には酔客も増えるため治安が不安定になりやすい傾向があります。一方で、住宅街は比較的落ち着いた環境が保たれていることがポイントです。
台東区では、地域の安全を守るため、防犯パトロールや防犯カメラの設置、情報発信や住民への教育・啓発などさまざまな対策を実施し、安心して生活できる環境づくりに努めています。
台東区で住宅建設や土地活用を検討する際には、住宅関連の条例を事前に把握しておくことが重要です。条例を理解しておくことで、建築計画や運営計画をスムーズに進められるだけでなく、周囲とのトラブルを防ぎ、住環境の質を保つことにもつながります。
主な条例の内容は以下の通りです。
これらの条例を理解したうえで建築や運営計画を立てることで、台東区内での住宅活用や資産運用をより安心して進めることができます。詳しい内容は台東区の公式ホームページでご確認ください。
住宅購入や土地活用を検討する際には、台東区に似た特徴を持つほかの都内エリアを知っておくことが重要です。比較することで、住環境や利便性、地域の魅力をより具体的にイメージでき、選択肢を広げることができます。
台東区と似た特徴を持つ都内の主要エリアは以下の通りです。
これらのエリアは、台東区と同様に下町の魅力を持ちながら、観光や住環境の利便性も兼ね備えています。

台東区や東京都では、住宅建築やリフォーム、土地活用に利用できる、補助金や支援制度を用意しています。補助金を上手に活用することで、建築費用や設備導入の負担を軽減でき、より効率的な住まいづくりや資産形成につながります。
ここでは、台東区が実施している以下の代表的な住宅関連の補助金や支援制度を紹介します。
台東区では、窓や外壁に断熱改修を行った場合に、工事費用の一部を助成しています。遮熱・断熱改修とは、既存の窓を複層ガラス等に交換するなどの施工を指します。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象者 | 区内の建物に対象となる設備を導入する個人、法人または集合住宅の管理組合 |
| 主な補助項目・補助上限額 |
・窓の遮熱・断熱改修:15万円 ・外壁、天井、床、屋根、屋上の遮熱・断熱改修:15万円 |
| 注意事項 |
・工事着工前の申請が必須 ・区内の建物に新規に対象機器を導入すること(改良・増設は対象外) ・対象機器は新たに購入する未使用のものであること(中古・リースは対象外) ・施工後の状況に関する調査に協力すること など |
出典:台東区|窓・外壁等の遮熱・断熱改修助成金制度(住宅・事業所向け)
台東区では、区内に居住する子育て世帯(子どもと同居または出産予定の人がいる世帯)を対象に、居住環境の安全や快適さを向上させる住宅リフォームの費用の一部を助成しています。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象となる住宅 |
・申請者本人が居住する区内の住宅 ・リフォーム工事後に居住予定の区内の住宅 |
| 対象者 |
・高校生以下の子供を扶養し同居している方 ・申請者本人もしくは同居の配偶者が出産前で母子健康手帳の交付を受けている方 など |
| 主な補助項目・補助上限額 |
・手すりの取付工事 ・段差の解消工事 ・滑りの防止のための床材の変更 ・進入防止フェンスの設置工事 ・コンセント位置の移動工事 ・引き残しの確保のための扉の取替工事 ・和式トイレの洋式化工事 ・間取り変更工事 ・遮音性・防音性が向上する床材・壁材への取替工事 ※詳しくは台東区の公式ホームページをご確認ください 補助上限額:20万円 |
| 注意事項 |
・工事着工前の相談が必須 ・物品の購入のみで、工事を伴わない場合は対象外 |
台東区では、屋根や屋上に高反射率塗料を塗る場合、工事費の一部を助成する制度があります。高反射率塗料は、太陽光の近赤外線を効率よく反射して建物の昼間の熱の蓄積を抑え、夜間の放熱も緩やかにする効果があります。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象者 | 区内の建物に対象となる高反射率塗料を塗布をする個人、法人、集合住宅の管理組合 |
| 主な補助項目・補助上限額 | 高反射率塗料:15万円 |
| 注意事項 |
・工事着工前に申請すること ・区内の建物に新規に対象機器を導入すること(改良・増設は対象外) ・対象機器は新たに購入する未使用のものであること(中古・リースは対象外) ・施工後の状況に関する調査に協力すること など |
出典:台東区|高反射率塗料施工助成金制度(住宅・事業所向け)
台東区では、住宅の耐震性を高めるための補助制度が設けられています。この制度では、昭和56年以前に建てられた住宅や、新耐震基準に基づく一定の木造住宅を対象に、耐震診断や補強設計、耐震改修工事の費用の一部を助成しています。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象建築物(住宅の場合) |
・台東区内にあるもの ・昭和56年5月31日以前(旧耐震基準)に建てられた建築物および昭和56年6月1日から平成12年5月31日以前に建てられた新耐震基準の木造住宅 ・延床面積の2分の1以上が住宅であるもの など ※そのほかの要件あり。詳細は公式ホームページでご確認ください。 |
| 対象者 |
・対象建築物の所有者または使用者 ※補助項目によって異なるため、詳細は公式ホームページをご確認ください。 |
| 主な補助項目・補助上限額 |
・診断費用(木造住宅の場合):20万円 ・補強設計助成(木造住宅のみ):10万円 ・耐震改修工事:200万円(地域や対象建築物によって異なる) |
| 注意事項 | ・工事着工前に相談すること |
出典:台東区|耐震診断・補強設計・耐震改修工事等に対する助成
台東区では、住宅の省エネルギー化や再生可能エネルギー機器の導入を支援するための補助制度を設けています。対象となる機器や工事を導入する場合、費用の一部について助成を受けられます。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象者 | 区内の住宅(店舗併用を含む)に、対象機器を設置しようとする個人、法人または集合住宅の管理組合 |
| 主な補助項目・補助上限額 |
・戸建住宅用太陽光発電システム:20万円 ・家庭用燃料電池:14万円 ・家庭用蓄電池システム:10万円 |
| 注意事項 |
・工事着工前に申請すること ・区内の建物に新規に対象機器等を導入すること(改良・増設は対象外) ・対象機器は新たに購入する未使用のものであること(中古・リースは対象外) など |
東京都では、既存住宅の省エネ設備の導入にかかる費用の一部を助成しています。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象者 | 一戸建て住宅、共同住宅(区分所有を含む)など、都内既存住宅の所有者や管理組合 |
| 補助率・補助上限額 |
・省エネ診断:21万円 ・省エネ設計 省エネ基準適合の場合:18万円 ZEH水準適合の場合:36万円 |
| 注意事項 |
・工事着工前に申請すること ・助成上限や補助率は、対象となる改修内容や性能(省エネ基準やZEH基準)に応じて異なるため、申請前に詳細を確認する必要あり |
出典:東京都住宅政策本部|既存住宅の省エネ診断・省エネ設計への補助
東京都では、住宅の断熱改修と太陽光発電設備の導入を組み合わせた省エネ・創エネ対策に対して補助金を支給しています。詳細は以下の通りです。
| 区分 | 内容 |
| 対象者 | 住宅を所有する個人、法人または共同住宅の管理組合 |
| 主な補助項目 |
・断熱改修:高断熱窓・高断熱ドア、壁や床の断熱化など ・蓄電池システム:新規設置、蓄電池ユニットの増設など ・V2Hの設置(戸建て住宅のみ) ・太陽光発電設備:新規設置、更新など ・エコキュート・ハイブリッド給油機の設置 など |
| 補助金額 | 補助率や上限額は対象設備や工事内容ごとに異なるため、詳しくは公式ホームページをご確認ください。 |
| 注意事項 | 工事着工前に申請すること |
台東区の狭小地に建てられた3階建て+屋上バルコニー付きの狭小住宅の事例を紹介します。
ホワイトとグレーを基調にしたモノトーンの外観は、すっきりとスタイリッシュな印象です。室内は床からの細長い縦滑り窓で明るさを確保しつつ、プライバシーにも配慮。リビングには広々とした対面式キッチンを設け、家族のコミュニケーションが自然に生まれる空間になっています。
造作カウンターや吊り戸棚、マグネット式壁を活用した収納も充実しており、限られた面積でも効率よく暮らせる工夫が随所に見られます。さらに、ホームエレベーターはリビングの中央に到着する設計で移動もスムーズです。都市部の狭小地でも、機能性とデザイン性を両立させた快適な住まいとなっています。
M-LINEでは、限られた敷地でも快適で暮らしやすい住宅づくりを得意としています。狭小地特有の空間を最大限に活かす設計や、屋上やメゾネット空間の活用、収納プランまで、一棟ごとに住まい方に合わせた最適なプランをご提案。都市部での住まいづくりを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

最後に、台東区で狭小住宅の建設を検討している方からよく寄せられる疑問をまとめました。住宅計画を進める際の不安や悩みを整理する参考としてご活用ください。
限られた敷地では採光や通風、収納スペースの確保が難しくなる場合があります。計画段階で生活動線や家具配置、屋外スペースの活用方法を考慮することが重要です。また、周辺環境との調和や建築基準法・条例の制約も確認しておく必要があります。
上下階をつなぐメゾネット型の住戸や屋上の活用、効率的な収納計画など、空間を立体的に使うことがポイントです。さらに、窓の配置や光を取り入れる設計、造作家具の活用など、狭さを感じさせない工夫を取り入れることで、限られた敷地でも快適な生活空間を実現できます。

この記事では、台東区で狭小地住宅の建築や土地活用を検討している方に向け、エリア特性や住宅設計のポイントをまとめて紹介しました。台東区は観光地や商業施設が身近にありながら、下町の落ち着いた雰囲気も残る地域です。
狭小地での住宅建築や土地活用を考える際には、限られた敷地をどう活かすかが重要です。M-LINEでは、敷地条件や周辺環境を踏まえたうえで、快適さとデザイン性を両立したプランを個別にご提案しています。台東区で「暮らしやすい住まいを建てたい」「資産価値も考えたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
2025/12/25
2025/12/25
2025/12/23