不動産 住宅 ローン 審査

住宅ローン審査に通るには?不動産購入前に知っておきたい基準と注意点

この記事では、住宅ローン審査に通過するポイントや審査の基準について紹介します。

「住宅ローン審査ではどんなところが見られるの?」
「会社員じゃないけど、通過するための対策はある?」

など、住宅購入を検討している方はこのような疑問や不安があるのではないでしょうか。

住宅ローン審査は厳しく行われるため、事前準備や審査基準への理解が必須となります。

また、会社員、フリーランス、個人事業主などによって審査内容も変わります。

ここから不動産住宅ローン審査の基本基準をはじめ、仮審査や本審査でチェックされるポイントや審査対策まで丁寧に記載しているので、ぜひ参考にしてください。

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不動産住宅ローン審査の基本基準とは?

不動産住宅ローン審査の基本基準とは?

住宅ローンの審査基準は主に以下の項目が重視されます。

  • 1.返済が終わる年齢
  • 2.健康状態
  • 3.借入時の年齢
  • 4.住宅の担保評価額
  • 5.年収
  • 6.連帯保証人がいるか
  • 7.営業エリア内の物件であるか
  • 8.返済負担率
  • 9.融資可能額
  • 10.申込者の雇用形態
  • 11.債務状況や返済歴
  • 12.金融機関との取引状況
  • 13.職種や業種
  • 14.家族構成
  • 15.勤務先の規模

住宅ローンでは基本的に返済が長期に渡るため、完済時の年齢が重要視されます。理由としては、健康リスクが上がるため、金融機関も完済時年齢を考慮して審査を行うためです。近年では完済時年齢を80歳前後に引き上げる金融機関が多く、以前より借りやすくなってはいます。

しかし、高齢での返済計画は依然として審査のハードルとなることが多いため、借入時の年齢は若ければ若いほど良い傾向にあります。

また、住宅ローンの審査では前年度の年収も重要な判断材料ですが、高収入であれば必ず審査に通るというわけではありません。

安定した収入を長期的に得られ、その一部を無理なく返済に充てられるかどうかが重視されます。

さらに、連帯保証人が原則不要であっても、共同名義での住宅購入やペアローンなどの特定のケースでは連帯保証人が必要になる場合もあります。

雇用形態も審査に大きく影響し、公務員や正社員の方が基本的に評価が高く、個人事業主やアルバイトは審査が厳しくなる傾向です。

不動産住宅ローンの仮審査で見られる4つのポイント

不動産住宅ローンの仮審査で見られる4つのポイント

不動産住宅ローンの仮審査で見られる点は以下の4つです。

  • 1.希望する住宅ローン額の返済能力があるか
  • 2.自己申告した属性が本審査に進む条件を満たしているか
  • 3.信用情報に傷はないか
  • 4.金融機関の利用状況があるか

順に説明するので、最後まで目を通してみましょう。

1.希望する住宅ローン額の返済能力があるか

不動産住宅ローンの仮審査では、申込者の年収に対して希望する融資額が適切かどうか、つまり返済能力があるかが重視されます。

多くの金融機関では、金利変動のリスクに備えるために、実際の金利ではなく年3~4%の仮の金利を用いて計算します。

また、返済負担率は35~40%以内が一般的な基準ですが、理想としては25%程度に抑えられると、突発的な支出にも対応しやすいです。

2.自己申告した属性が本審査に進む条件を満たしているか

不動産住宅ローンの仮審査では、申込者が自己申告した属性が本審査基準を満たしているかどうかが確認されます。

特に、完済時の年齢、勤務先、勤続年数、雇用形態、年収、他社での借入状況といった項目が重視されます。

申告内容に誤りがなく、基準をクリアしていれば仮審査を通過する可能性が高いでしょう。ただし、仮審査で虚偽の情報を申告した場合、仮審査を通過したとしても本審査で審査落ちになってしまいます。

3.信用情報に傷はないか

不動産住宅ローンの仮審査では、申込者の信用情報に傷がないかを確認します。

信用情報は、クレジットカードやローンの利用履歴・返済状況などを含み、特に延滞や債務整理など履歴があると審査に影響する可能性が高いです。

不動産住宅ローンの審査には、主にCIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(日本信用情報機構)、およびKSC(全国銀行個人信用情報センター)といった機関の信用情報を閲覧します。

信用情報に傷があると、返済能力に不安があると見なされ、仮審査通過が難しくなることがあります。

信用情報は個人でも確認でき、該当の機関の公式ウェブサイトや郵送なで開示請求が可能です。

自分の信用情報に自信がない人は、住宅ローン申し込み前に自分の信用情報を確認し、適切な返済計画を立てて置いても良いでしょう。

4.金融機関の利用状況があるか

金融機関の利用状況があるかというのも仮審査の審査項目の一つです。

例えば、住宅ローンの申込者がその金融機関で開設している預金口座の利用状況です。

定期的に口座を利用していることが確認できれば、金融機関からの信頼度が高くなると言われています。

特に給与の振込口座や貯蓄用などメインで利用している場合、評価されやすくなります。

また、その金融機関のクレジットカードを所有しているかも重要です。クレジットカードの利用履歴が良好であれば、審査において優遇される可能性が高くなり、反対に返済が遅延している場合や未払いがあると、審査で不利に働くことがあります。

さらに証券口座や投資信託を保有している場合も審査での評価が上がります。これは、金融機関で資産状況が簡単に把握できるため、返済能力に対する信憑性が増すからです。

また、預金だけでなく投資に関心があることを示すことができ、より高額なローンの審査にも有利に働くことがあります。

不動産住宅ローンの本審査で見られる4つのポイント

不動産住宅ローンの本審査で見られる4つのポイント

次に不動産住宅ローンの本審査で見られる点を4つ解説していきます。

  • 1.団体信用生命保険に入ることができるか
  • 2.保証会社の審査に無事通過したか
  • 3.不動産担保ローンの担保評価額が水準以上か
  • 4.自己申告した属性に虚偽はないか

上記4つのポイントを意識して本審査に臨みましょう。

1.団体信用生命保険に入ることができるか

団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡した場合や病気や障がいなどで働けなくなった場合に、ローンの残債を保険金で返済する仕組みの保険です。

住宅ローン契約者が亡くなると、団信の適用により、残りのローン返済は保険金で賄われ、遺族は住宅ローンの支払いを免除されます。

このため、一家の大黒柱が突然の事態に直面した場合でも、住宅を手放すことなく生活を維持することが可能です。

団信の加入条件は、健康状態や年齢、既往歴などが主な審査基準となります。

健康状態が良好で、重大な病歴がないことが一般的な条件ですが、持病がある場合でも加入可能なワイド団信というのもあります。

ワイド団信は、健康上の理由で一般の団体信用生命保険に加入できない方を対象とした、審査基準が緩和された団信です。

高血圧症、糖尿病、肝機能障害などの持病がある方でも、加入できる可能性が高くなります。

保障内容は、一般団信と同様に死亡および高度障害に対する保障が含まれています。しかし、引受基準が緩和されているため、保険料は通常の団信よりも割り増しです。

ローン契約者に対して一般的には0.2~0.3%程度の金利上乗せという形で負担が増えることがあります。

2.保証会社の審査に無事通過したか

不動産住宅ローンの本審査では、保証会社の審査通過も重要なポイントです。

住宅ローンには通常、保証会社が関与し、万が一ローン返済が滞った場合に申込者に代わって返済を行います。

保証会社の審査では、信用情報や収入状況、借金の有無や額、過去の返済履歴などがチェックされます。

保証会社に無事通過することで、金融機関が融資を行うリスクが軽減され、ローン契約が成立しやすいです。

保証会社の審査に通過できないと、ローンを借りることが難しくなります。

3.不動産担保ローンの担保評価額が水準以上か

不動産住宅ローンの本審査では、担保として提供される不動産の担保評価額も重要なポイントです。

担保評価額は、物件の市場価値を基に算出され、一般的にはその60%~80%程度が融資可能額として設定されます。

これにより、融資額が適正かどうか、また返済能力に見合った借入金額が決まります。

担保評価額が基準以上であるかが審査を通過するかの一因となるため、評価額の確認は重要です。

例えば、不動産評価額が3,000万円の場合、担保掛目が80%で計算すると以下の計算式で担保評価額が求められます。

3,000万円 × 80%=2,400万円

この金額が、融資額として認められる最大額の目安となります。

4.自己申告した属性に虚偽はないか

不動産住宅ローンの本審査では、申込者が自己申告した属性に虚偽がないかが厳しくチェックされます。

金融機関は、申告された収入、勤務先、年齢、家族構成などの情報を確認し、虚偽の申告があれば審査が通らない可能性が高いです。

特に注意すべきなのが、年収に関する虚偽の申告です。本審査では、必ず所得証明書の提出が求められるため、虚偽申告は必ず発覚します。

これにより、ローン契約自体が無効になるだけでなく、信用情報にも影響を及ぼす可能性があるため、必ず正確な情報の提供をするようにしてください。

不動産住宅ローン審査における3つの注意点

不動産住宅ローン審査における3つの注意点

不動産住宅ローン審査では、以下の3つの点に注意してください。

  • 1.住宅ローン審査通過には事前準備が大事
  • 2.住宅の維持費を考慮する
  • 3.できるだけフルローンでは審査を申し込まないようにする

1.住宅ローン審査通過には事前準備が大事

住宅ローン審査通過には事前準備が大事とされています。やっておきたい事前準備は主に以下の3つです。

  • 1.他社の借入の返済
  • 2.頭金を増やす
  • 3.消費者金融から借金しない

できるだけ他社の借入を返済しておくと良いでしょう。

審査では、クレジットカードや自動車ローン、奨学金など、全ての借入が返済比率に影響します。借入が多いと、住宅ローンでの借入可能額が減少するため、他の借入を減らしておくことが望ましいです。

また、審査に通りやすくするためには、頭金を20%程度準備することが有効です。

頭金を多く用意することで、借入額を減らし、計画的な資産運用能力があると評価されます。

頭金を準備する際は、生活資金を削らないように注意し、無理のない範囲で行うことが大切です。

また、消費者金融からの借入は金利が高く返済負担が大きいため、住宅ローン審査には不利に働きます。

特に消費者金融からの借入は最優先で返済を済ませておくことがおすすめです。

2.住宅の維持費を考慮する

住宅維持費を考慮することは重要です。

持ち家に移行すると、賃貸では発生しなかった固定資産税や修繕費、さらには将来的な設備更新費用などが新たに必要になります。

特に子どもがいる家庭では、予想外の支出が増える可能性もあるため、住宅ローンの返済計画を立てる際には、これらの維持費を考慮した資金繰りが求められます。

3.できるだけフルローンでは審査を申し込まないようにする

不動産住宅ローン審査では、できるだけフルローンでの申し込みを避けるよう注意してください。

頭金ゼロで住宅ローンを組むことには、一見メリットがあるように思えますが、利息の負担が大きくなり、返済計画が厳しくなるリスクもあります。

頭金をできるだけ準備し、返済能力を確保した上でローンを組むことがおすすめです。

住宅ローン審査を受ける際には、適切な借入額を意識することが大切です。

会社員・フリーランス・自営業者それぞれに適した審査対策

会社員・フリーランス・自営業者それぞれに適した審査対策

最後に、会社員・フリーランス・自営業者それぞれに適した審査対策を紹介していきます。

会社員の場合

会社員が住宅ローン審査を通過するためには、年収はもちろん、勤続年数や役職なども重要です。

転職して間もない場合や、頻繁に転職している場合は、審査に不利となる可能性があります。そのため、長い間同じ会社に勤めることがそのまま対策となります。

さらに、勤続年数が長いと、自然に昇進していく人も多いため、役職の審査でもメリットがあるのです。

また、契約社員よりも正社員の方が住宅ローン審査において通過しやすいです。

これは正社員の方が収入の安定性が高いと見なされ、長期的な雇用継続が見込まれるためです。

契約社員の場合、契約期間終了後の雇用継続が不明確であるため、審査で不利に働いてしまいます。

フリーランスの場合

フリーランスが住宅ローンを申し込む際、会社員や公務員と異なる収入条件が設けられています。

多くの銀行では、フリーランスには業歴2年以上、直近2年間の平均所得が経費控除後で300万円以上であることが求められます。

会社員や公務員より高収入である必要があるのは、フリーランスの場合、給与所得者に比べて収入が不安定と見なされるためです。

また、自宅を事務所として利用する場合、住居部分が延床面積の50%以上でないと、住宅ローン控除の適用が受けられません。

事務所として利用する部分が広すぎると、住宅ローンの申し込み自体が難しくなることもあるため、事前に金融機関への確認が必要です。

住宅ローンを申し込む際には、条件を満たしているかどうかをしっかりチェックし、返済能力を証明できるように準備を徹底することが重要です。

自営業の場合

自営業者が住宅ローンを申し込む際、一定以上の所得を3年以上継続しているのが対策となります。

確定申告書の控えがその証明となり、税金対策で経費を多く計上して所得を抑えることは、実は審査には不利になのです。

赤字の年があると、審査通過が難しくなるため、住宅ローンを申し込む前には慎重な税務管理が求められます。

ただし、医師や弁護士など、安定した収入が見込まれる職業では、審査基準が緩和されることがあります。

また、自営業者向けに住宅ローンを提供している金融機関を利用することも対策の一つです。

さらに現状の収入が不安定で合ったり、前年度の収入が落ち込んだ場合でも、長期的な取引がある金融機関があるといいでしょう。

もし信頼関係が築けていれば、住宅ローンの審査通過で柔軟な対応が期待できる場合もあります。

まとめ:住宅ローンの審査に関するご相談はまずM-LINEまで

まとめ:住宅ローンの審査に関するご相談はまずM-LINEまで

本記事では、住宅ローンの仮審査と本審査でチェックされるポイントや審査対策について解説してきました。

それぞれの審査ごとに気を付ける点を理解し、自分にとって適切な対策をすることが重要です。

住宅ローンの審査を受けようと考えている方は、M-LINEにぜひご相談ください。

M-LINEでは、会社員・フリーランス・自営業者問わず住宅の建設を行っています。住宅ローンの審査に不安を抱いている方に適切なアドバイスを提供いたします。

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土地や不動産活用のご相談はM-LINEまで!

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執筆者情報

小林 眞一郎

小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士

ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士

監修者情報

高坂 昇

高坂 昇 ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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