50坪完全分離型の二世帯住宅で理想の間取りは?実例を交えて紹介

50坪完全分離型の二世帯住宅で理想の間取りは?実例を交えて紹介

家を建てるにあたり、二世帯住宅を検討している方も多いでしょう。

二世帯住宅には完全同居型や部分共有型など複数のパターンがありますが、中でも完全分離型はプライバシーを保ちながら必要なときにはお互いサポートし合える人気の暮らし方です。

一般的に完全分離型の二世帯住宅は45坪以上が必要といわれているため、50坪であれば十分に建築が可能です。しかし、建築費が高額なため綿密に資金計画をしたり、お互いが快適に暮らせるように間取りや設計を工夫したりすることが欠かせません。

そこで、本記事では50坪の完全分離型の二世帯住宅の理想の間取りや建てる際のポイント、注意点などについて詳しく解説します。

50坪の二世帯住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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50坪完全分離型の二世帯住宅で理想の間取り【5つの実例】

50坪完全分離型の二世帯住宅で理想の間取り【5つの実例】

長く快適に暮らす上で、間取りについて考えることはとても重要です。ここでは、50坪の完全分離型二世帯住宅の理想的な間取りを5つ紹介します。

以下で紹介する間取り例は、プライバシーや暮らしやすさに配慮した具体的な成功例です。ぜひこれから二世帯住宅を建てる際は、参考にしてみてください。

1.2階建ての完全分離型の間取り

2階建ての上下分離型の二世帯住宅の成功例は、以下の通りです。

間取り 2LDK+3LDK+WIC2つ+サンルーム2つ
家族構成 親世帯:夫婦
子世帯:夫婦+子ども1人
延べ床面積 約50坪(約165.28㎡)
建物工事費用 約3,100万円
工夫されているポイント ・庭代わりに2階に広々としたバルコニーを設置
・内部に行き来できる扉を設置

上記の例は、親世帯(両親)と子世帯(両親+子ども1人)の計5人が暮らす二世帯住宅になります。親世帯が1階に暮らし、子世帯の居住空間は2階です。

外階段を設けて、玄関を1階と2階それぞれに設置しているため、マンションの上下階に住んでいるような暮らし方ができます。内部に鍵付きのドアをつけているので、外に出なくても気軽に行き来でき、介護や子育ての協力がしやすいことが魅力です。

また、水回りを寝室から別の場所に設置することで、生活音への配慮をしていることも高ポイントです。

2.平屋の完全分離型の間取り

敷地が横に長ければ、平屋の完全分離型の二世帯住宅を建てることも可能です。左右分離型の二世帯住宅は、2階の足音や生活音が1階に響かないため、騒音を気にせずにのびのび暮らせるという利点があります。

平屋の左右分離型の二世帯住宅の成功例は、以下の通りです。

間取り 2LDK+3LDK+WIC1つ+書斎+学習コーナー
家族構成 親世帯:夫婦
子世帯:夫婦+子ども2人
延べ床面積 約50坪(約165.28㎡)
建物工事費用 約3,500万円
工夫されているポイント ・玄関のみ共有し空間を有効活用
・書斎や学習コーナーを設け、多目的に使える空間を確保

上記の例は、親世帯(両親)と子世帯(両親+子ども2人)の計6人が暮らす二世帯住宅です。

こちらの二世帯住宅は、玄関を共有することで、限られたスペースを有効活用していることが特徴的です。玄関前には土間収納やホールを設けることで、プライバシーを確保しながら生活できるよう配慮されています。

親世帯も子世帯もリビングとつながった和室を設けているため、広々とした空間です。また、子ども部屋を1つにし、各部屋が小さくなるのを防いでいることもポイント。

親世帯と子世帯の水回りを寝室から離れた場所に設置し、生活音が響かないよう配慮した間取りです。

3.平屋と2階建てを組み合わせた完全分離型の間取り

土地の形状によっては、平屋と2階建てを組み合わせた完全分離型の二世帯住宅も可能です。

親世帯は階段の昇り降りがなく快適に過ごせる平屋にし、子世帯は2階建てにすることでスペースをしっかりと確保できます。

間取り 2LDK+4LDK+WIC2つ+バルコニー+パントリー
家族構成 親世帯:夫婦
子世帯:夫婦+子ども2人
延べ床面積 約50坪(約165.28㎡)
建物工事費用
工夫されているポイント ・親世帯にも2つの洋室を確保し、夫婦が別の部屋でゆっくり眠れる間取り

上記の例は、親世帯(両親)と子世帯(両親+子ども2人)の計6人が暮らす二世帯住宅です。

この間取りは、親世帯は17畳のLDKと4.5畳の洋室2つを設けています。夫婦が別の部屋でゆっくりと寝られるよう、洋室を2つ確保していることが特徴です。子世帯は、18畳の広々としたLDKと洗面室、浴室を1階に設置し、2階には5畳の洋室2つと8畳の主寝室を配置。

親世帯の寝室を一番端に設置することで、騒音が気にならずゆっくりと過ごせるように配慮しています。

4.3階建ての完全分離型の間取り

3階建ての完全分離型の二世帯住宅の成功例は、以下の通りです。

間取り 2DK+4LDK+WIC+バルコニー
家族構成 親世帯:夫婦
子世帯:夫婦+子ども2人
延べ床面積 約50坪(約165.28㎡)
建物工事費用
工夫されているポイント ・子供部屋と親世帯の寝室を離れた位置に配置
・各世帯の水回りの位置をリンクさせ、騒音対策

上記の例は、親世帯(両親)と子世帯(両親+子ども2人)の計6人が暮らす二世帯住宅です。

この二世帯住宅は、1階を親世帯、2~3階を子世帯の居住空間にした上下分離型です。親世帯は、リビングではなくダイニングキッチンにすることで、洋室2つぶんのスペースを確保しています。子世帯は、2階に17.5畳のLDKや和室、洗面室、浴室、トイレを設置。3階には、5畳の子供部屋2つと8畳の主寝室、ウォークインクローゼットや納戸を配置しています。

各世帯の水回りを1階と2階の同じ位置に配置することで、「寝室にシャワーの音が響く」といった問題が起きないように配慮しています。また、親世帯の寝室と子供部屋が離れているため、足音や生活音が響きにくいことも魅力でしょう。

5.土間のある完全分離型の間取り

ガーデニングや自転車などの趣味を思いっきり楽しめるよう、土間を設けた完全分離型の二世帯住宅の間取りです。

間取り 2LDK+2LDK+ロフト+土間
家族構成 親世帯:夫婦
子世帯:夫婦+子ども1人
延べ床面積 約45坪(約147㎡)
建物工事費用 約3,500万円
工夫されているポイント ・子供部屋としてロフトを設置
・リビングに土間を設置

上記の例は、親世帯(両親)と子世帯(両親+子ども1人)の計5人が暮らす二世帯住宅です。

この二世帯住宅は、1階を親世帯、2階を子世帯の居住空間にした上下分離型です。親世帯は14畳のLDKと12畳の洋室、6畳のゲストルームの間取りです。リビングには土間を設けていることが特徴。2階は17畳のLDKと6畳の和室、6畳の洋室を設置しています。また、ゆくゆくは子供部屋として活用できるロフトを設けていることも魅力です。

50坪完全分離型の二世帯住宅を建てる際のポイント【3つ】

60坪完全分離型の二世帯住宅の費用を抑えるポイント【3つ】

50坪の完全分離型の二世帯住宅を建てる際は、以下3つのポイントを押さえることが大切です。

50坪の完全分離型二世帯住宅で後悔しないためには、デメリットを回避することがポイントです。上記のポイントはトラブルになりやすい点でもあるので、ぜひ参考にしてみてください。

1.資金計画をしっかりと行う

50坪の完全分離型の二世帯住宅を建てる場合、費用が高額になることがあります。

そのため、親子でしっかりと資金計画を立てることが重要です。資金計画は住宅購入費から維持管理費、住宅ローンの組み方、万が一どちらかが返済出来なくなった場合の対策法まで多岐に渡ります。

二世帯住宅の購入には、住宅ローンを利用することがほとんどでしょう。親子でローンを組む場合、大きくわけて「リレーローン」と「ペアローン」の2種類があるので、ご自身にはどのローン形態が適しているのか見極めることがポイントです。

リレーローンは、まず親世帯がローン返済を行い、そのあと子世帯が引き継ぐ返済方法です。リレーローンのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
親が高齢でも住宅ローンの審査が通りやすい 親が亡くなるなどの理由で返済できなくなった場合、
子世帯は予定よりも早くローンを引き継がなくてはならない

もう一方のペアローンとは、親と子が同時に返済していく方法です。ペアローンのメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
親子それぞれが団体信用生命保険に加入できる。
親が病気や亡くなるなどの理由で返済できなくなってしまった場合に、子に返済の負担がかからない
契約時の諸費用が2倍かかる

二世帯住宅を建てる際は、資金計画について両世帯で綿密に話し合い、適した住宅ローンを活用することが大切です。

2.両世帯の希望や生活スタイルを反映する

両世帯の希望や生活スタイルを家づくりに反映することが大切です。実際に住んでみて「思っていたのと違う」と感じれば、後々不満が溜まる可能性があります。

両世帯でしっかりと話し合うことはもちろん大切ですが、工務店との打ち合わせを別々に行うことも良い方法です。なぜなら、打ち合わせを同時に行うと、お互いの間取りや生活スタイルに口出しをしてしまったり、遠慮して言いたいことが言えなかったりなどの要因になるからです。別々に打ち合わせを行うことで、工務店に両世帯の希望をしっかりと伝えられるでしょう。

完全分離型の二世帯住宅は、家のデザインや設備を両世帯の希望に合わせて調整できることがメリットです。両世帯の希望をしっかりと反映させ、快適な暮らしを実現しましょう。

3.将来的な活用方法も考える

将来の活用方法を考えることもとても大切です。二世帯住宅は、一般の個人住宅と比べ、家族構成が安定している期間は短い傾向があります。

たとえば、現在は50代・60代で健康な両親でも、10年・20年後には健康状態が変わる可能性があります。足腰が弱くなる、介護が必要になる、亡くなることも考えられます。

そのため、バリアフリー設計にしたり、将来的に一部を賃貸として活用したりするなど、具体的な将来のプランを考えておくことが重要です。

また、子どもが成長して家を出ることもあるでしょう。そうなれば、広い家が不必要になる可能性もあります。

どちらかの家が空き家になったときや家族構成の変化が生じた際にどう対応していくのか、具体的にイメージしておきましょう。

50坪完全分離型の二世帯住宅の注意点【3つ】

50坪完全分離型の二世帯住宅の注意点【3つ】

50坪の完全分離型の二世帯住宅を検討する場合は、以下のような注意点もあります。

注意点を事前に把握しておくことで、しっかりと対策ができます。これから50坪の完全分離型の二世帯住宅を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.完全分離型でも騒音問題が起きやすい

完全分離型でも騒音問題が起きやすい点は注意が必要です。

二世帯住宅がうまくいかない大きな原因の1つに、騒音問題が挙げられます。

たとえば、親世帯は早く寝るのに対し、子世帯は夜遅くに帰宅したりシャワーを浴びたりすることで、親世帯が十分に睡眠できずストレスが溜まることがあります。高齢になるほど寝付きが悪くなったり、ちょっとした物音でも起きやすくなるケースも起こりうるため、少しの騒音でも親世代にはとてもわずらわしく感じることもあるかもしれません。

また、子世帯も親世帯に気を遣うあまり、のびのびと子育てができず不満が溜まるケースもあるでしょう。

対策としては、親世帯の寝室の上に子供部屋やリビング、水回りは配置せず、ゲストルームや物置を配置することが挙げられます。二重床にする、吸音材をひくなどの対策も効果的です。

また、両世帯の生活スタイルについてよく話し合っておくことも大切です。お互いの生活スタイルを把握し、配慮できること、対策できることをしっかりと理解しておくことが快適な二世帯住宅の暮らしにつながります。

2.光熱費・水道代の支払いについて決めておく

光熱費や水道の支払いについて事前に決めておくことが大切です。

たとえ完全分離型の二世帯住宅であっても、光熱費や水道の設備を共有している場合、二世帯分の費用がまとめて請求されます。一緒にすることで思った以上に光熱費がかかり、トラブルになるケースは多くあります。

一方で、光熱費や水道を分ける場合は、設備費用が余分にかかるだけでなく、毎月の基本料金もそれぞれ支払う必要があります。そのため、二世帯住宅のメリットの1つである、光熱費の節約はできません。しかし、お互いの生活スタイルに干渉せず暮らせたり、賃貸転用しやすかったりなどの利点もあります。

光熱費や水道の支払いについては、事前に親世帯と子世帯で話し合い、どのように分担するかを決めておくことが重要です。家が完成した後に分離することは手間や費用がかかるため、事前に慎重に検討しましょう。

3.両世帯のコミュニケーションが希薄になる

50坪の完全分離型二世帯住宅は、広々とした空間でプライバシーを保ちながら生活できることが利点ですが、お互いのコミュニケーションが少なくなる点には注意が必要です。

同じ敷地に住んでいるからといって会う機会を作らなければ、関係性が希薄になってしまう可能性があります。

対策方法としては、定期的に食事会を開いたり外出する機会を設けたりすると良いでしょう。また、間取りを工夫することもポイントです。中庭や屋上などの共有スペースを設けることで、気軽にコミュニケーションが生まれやすくなります。

まとめ:50坪完全分離型の二世帯住宅に関する間取りならM-LINEに相談!

まとめ:50坪完全分離型の二世帯住宅に関する間取りならM-LINEに相談!

50坪の完全分離型二世帯住宅は、広々とした空間でプライバシーを保ちながら生活できることがメリットです。

二世帯が長期間暮らしていく大切な住まいになるので、本記事の紹介した間取りパターンやポイント、注意点を参考に両世帯が納得できる家づくりを行いましょう。

どのような間取りが適しているのか判断に悩む場合は、専門家に相談することがおすすめです。

M-LINEでは、二世帯住宅相談などのご相談をお気軽に行えます。豊富な経験と実績を持つ専門スタッフがお客さまのご要望を伺った上で、最適な提案をさせていただきますので、ぜひお問い合わせください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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