土地活用資金なし

資金なしでもできるお金のかからない土地活用法と注意点を徹底解説

土地は、所有するだけで相続税や固定資産税などの税金の負担があります。しかし、「相続税や固定資産税の負担を減らしたい」「安定的な収益を得たい」と思っていても、自己資金がなくて土地活用ができないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、土地活用は、資金なしでも行うことが可能です。

定期方式・土地信託方式・等価交換方式などの方法があり、期間を決めて土地を貸したり不動産会社などに土地を運用してもらったりする方法で土地活用ができます。

本記事では、資金なしでお金のかからない土地活用例や、資金なしで土地活用を成功させるポイントについて解説します。「土地があるけれどお金がない」「税金の支払いが大変」という方は、ぜひ本記事を参考に有効な土地活用を検討しましょう。

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資金なしでお金のかからない土地活用例

資金なしでお金のかからない土地活用例

お金がかからない土地活用といっても、「できるだけ失敗するリスクが少ない方法を選びたい」という方も多いでしょう。資金なしでお金のかからない土地活用例は、主に以下の3つが挙げられます。

どの土地活用においても、メリット・デメリットがあるため慎重に検討することが大切です。以下の3つの方式の条件やリスクなどを理解して、土地の条件や利用状況に合った土地活用方法を選びましょう。

定期借地方式

定期借地方式とは、期間を決めて貸し出しを行う契約のことです。借地では、借り手が自ら建物を建てるため、土地の所有者は一切資金なしで土地活用ができます。

【活用例】
所有する土地を事業用の土地として10年間企業に貸し出し、企業はコンビニエンスストアを経営。管理などはすべて企業側が行い、毎月安定した地代を受け取れるようになった。

定期借地方式は、契約期間中に安定的な収益を得られるのがメリットです。土地を一定期間貸し出すだけなので、土地や建物の管理の負担も一切ありません。

また、定期借地は取り決めした期間を満了すれば、確実に土地を取り戻すことができるのが特徴です。一方で、契約期間中にオーナーの意思による土地の返還は、基本的に認められないため注意しましょう。

定期借地には、大きく分けて以下の3種類があります。

事業用定期借地権は、最も有利だと人気の高い活用法で、店舗・事務所・工場など事業の用途に限定して貸し出す権利のことです。期間は比較的短期で設定でき、借地代も高値で設定できるメリットがあります。

一般定期借地権は、賃貸マンション・アパートなどの居住用建物の借地のことをいいます。定期借地の期間を50年以上としますが、その代わりに建物の買取請求や契約更新しないなどの特約があるため、必ず土地が返還されるのが特徴です。

建物譲渡特約付定期借地権とは、30年以上経過した日に、借地上の建物を借主が相当対価で買い取る契約をいいます。一般定期借地よりも短い契約期間なので利用しやすく、満了時にも建物を買い取るという特約が設定できるのがメリットです。

このように定期借地方式は様々な方法があり、相当地代という安定した収入が得られます。契約条件や契約内容、管理などについて十分に確認し、慎重に検討しましょう。

土地信託方式

土地信託方式とは、土地のオーナーが信託銀行に土地を信託する契約のことです。経営などの専門的な知識が必要なく、資金がなくても始めることができ、収益の一部を配当金として受け取ることができます。

【活用例】
所有する土地を信託会社に貸し出し、信託会社がアパートを建設して運用を開始。アパート経営の管理費など必要な費用・手数料を引いた収益の一部を受け取れるようになった。

土地信託は、一定期間所有する土地を信託会社や信託銀行に運用してもらうことで、土地活用の運用益を配当金として得ることができます。事業に必要な資金調達や建設の準備なども必要なく、相続税の軽減にもなるのがメリットです。

土地信託には、賃貸型と処分型の2種類ありますが、基本的に賃貸型が採用される場合が多いです。賃貸型は、契約期間が終了すると地主に土地が返還され、マンションやアパートなどの建物を取得することが可能です。

処分型は、期間満了後に地主が土地を手放さなければならないという契約です。ただ土地を売却するよりも、土地信託の収益などの付加価値を得てから売却できるのがメリットでしょう。

ただし、土地信託の配当金は事業で得られた利益から、運営にかかる経費や信託報酬を差し引いた残金となります。そのため、必ず配当金がもらえるとは限らないため注意が必要です。

そもそも土地信託方式は、収益が見込める土地でないと採用されません。信託報酬が収益を下回った場合は、損失をオーナーが負担しなければならないリスクもあるため、慎重に判断する必要があるでしょう。

等価交換方式

等価交換方式とは、不動産会社やデベロッパーが土地のオーナーと土地の一部を共有する契約です。建物の建築資金などは、すべて不動産会社やデベロッパーが負担するため、オーナー側は資金なしで土地活用ができます。

【活用例】
土地の一部を不動産会社に譲渡し、所有割合分の部屋数を所有権を取得。取得したアパートに入居者を募り、毎月家賃収入を受け取れるようになった。

上記のような等価交換は、建築費用などは業者側が負担するため、失敗するリスクが少ないのがメリットです。

建物の竣工後に、建物と土地の価値を等価で交換を行います。例えば土地代が1億円、建物が4000万円だとすると、完成後の土地オーナーの所有割合は建物が60%、土地が60%の割合です。

上記のように、土地と建物を複数の所有者で共有するため、権利関係が複雑になるのがデメリットです。しかし、資金なしで入居者の募集などもすべて不動産会社が行ってくれるため、資金や運用の負担をかけずに収益化を図りたい方におすすめです。

また、資金なしでも収益性の高い賃貸マンション・アパートの経営、オフィスビルやテナントなどの経営が可能になります。マンション・オフィスビルなどの賃貸経営は、家賃や賃料などの高い利益を得ることができるため、税金対策にもなるのがメリットです。

お金をかけずに土地活用をする注意点

お金をかけずに土地活用をする注意点

資金なしで土地活用を行う方法は、定期借地方式や土地信託方式など様々な選択肢があることが理解できました。しかし、お金をかけずに土地活用する際は、以下の3つのポイントに注意する必要があります。

資金なしで行う土地活用は、失敗するリスクもあることを理解しておくことが大切です。お金がかからないというメリットがある一方で、収益性が低かったり節税効果がなかったりデメリットやリスクになることもあります。

資金なしで土地活用をする注意点を理解した上で、土地活用を行うかどうかを慎重に検討しましょう。

注意点1.収益性が低い

資金なしで土地活用を行う場合は、収益性が低い場合があります。例えば土地信託方式を利用した場合、資金なしで始めることができても、経費や信託報酬が差し引かれた残金が収益となります。

等価交換方式を利用した場合は、所有権の割合に応じて収益を得ます。そのため、すべて自己投資で土地活用をするより、収益の割合が低くなります。

このように資金なしの土地活用は、初期にまとまった資金がいらない分、賃料や家賃などの収益の割合が少なかったり収益から減額されたりするのがデメリットです。特に投資信託は、運用が上手くいかなければ費用を負担するケースもあるため、慎重な判断が必要になります。

注意点2.節税効果がない可能性がある

土地活用といえば節税効果があると思われがちですが、資金なしの土地活用は節税効果が期待できない可能性があります。

相続税対策の場合は、ローンなどの債務によって相続財産を目減りさせているため、債務が発生しない土地活用では節税効果とならないのです。そのため、節税対策を考えている方は、自己資金ありの土地活用をおすすめします。

また、固定資産税に関しても、資金なしの土地活用は大きな節税効果のある住宅用地の特例措置対象ではありません。ただし、土地活用によって発生した収益によって、税金を賄うことができれば節税対策になるといえるでしょう。

ただし、トランクルームや駐車場経営などは、相続税の節税対策になる可能性があります。駐車場やトランクルームの土地をアスファルト舗装をすることにより、小規模住宅等の特例の適用を受けることができるためです。

小規模宅地等の特例では、アスファルトが構造物として認められ、200㎡までの「貸付用宅地」の土地評価額を50%減額がすることが可能です。土地評価額を減額することで、相続税評価額を下げることができます。

しかし、税制改定法により、相続が発生する3年以内に購入した貸駐車場はこの特例が使えないなどの条件もあるため、専門家に一度相談してみるのがおすすめです。

注意点3.需要がなければ収益化できない

土地活用は資金なしでもありでも、需要がなければ収益化できません。そもそも利用者がいなければ、収益化どころか土地の管理や維持をするのも難しく、土地を失うリスクもあります。

例えば等価交換などで、賃貸マンションやアパート経営を行っても、入居者がいなければ収益はありません。

土地信託においては、収益が見込めると判断されなければ土地活用を進めることは不可能です。また、損失があればオーナーが負担をしなければならないため、リスクも大きくなります。

土地活用を失敗するリスクを軽減するためにも、その土地の需要に合った土地活用を選択することが非常に大切です。土地活用は長期的な運用となるため、様々なリスクなどを考慮しなければなりません。

保有しているエリアの土地活用に詳しいコンサルティング会社などに相談し、「保有している土地が資金なしでも収益化できるのか」をまず相談してみることをおすすめします。

土地活用を行う上では、土地活用の成功例や失敗例などを把握しておくことも大切です。以下の記事では、土地活用の成功・失敗例や選び方のポイントについて解説しているので、チェックしておきましょう。

土地活用の事例はこちら

資金なしからの土地活用を成功させる3つのポイント

資金なしからの土地活用を成功させる3つのポイント

資金なしの土地活用は、その土地のニーズに合った土地活用を行わなければ失敗するリスクがあります。資金なしからの土地活用で成功させるポイントは、以下の3つです。

土地活用を成功させるには、目的を明確にし、最適なプランニングを立てることが大切です。そのためには、所有する土地の調査や分析、専門家のサポートが必要になります。

資金なしの土地活用でも、できるだけリスクなく行えるように、信頼できる専門家に相談しましょう。

ポイント1.土地活用を始める目的を理解する

資金なしで土地活用を行うには、土地活用を始める目的を理解しましょう。相続税対策、収益化など目的によって、有効な土地活用の方法に違いがあるためです。

上記のように土地活用を始める目的を理解し、目的が達成できる土地活用方法を選ぶことが大切です。目的を明確にし、どのような土地活用をしたいのか前もって考えておきましょう。

ポイント2.土地活用の相談をする

土地活用の目的を理解したら、土地活用について専門家に相談をしましょう。土地活用を成功させるためには、状況に合わせた分析や戦略が必要になるため、プロのサポートを受けることで失敗するリスクを避けることができます。

土地活用の専門家は、土地活用において様々な知識や経験を持ち、最適な土地活用の方法を提案してくれます。土地活用は経営の知識も必要になり、綿密なプランニングが非常に大切です。

また、セカンドオピニオンとしての意見をもらえたり、トラブルの対処法なども教えてもらえたりするのもメリットです。土地活用の専門家は、土地活用に対しての様々なマネジメントにも対応しているため、運用後もしっかりとサポートが受けられます。

信頼できる専門家を選ぶためには、疑問点やメリット・デメリットをしっかりと説明ができる担当者を選びましょう。様々な質問に対して、適切に応えられる担当者は経験豊富であると判断できます。

資金なしで土地を活用する際は、失敗して損失を発生させないためにも、専門家への相談は欠かせないでしょう。収支計画やリスクマネジメントなどを比較し、より現実性が高いプランを提案する会社を選ぶことがポイントです。

ポイント3.複数の方法から比較検討する

土地活用は、複数の方法から比較検討して決めましょう。さまざまな土地活用の種類を検討することで、メリット・デメリットが把握しやすくなり、最適な土地活用法が選択できます。

上記のように土地活用法には、様々な選択肢があります。活用方法によって、管理などの負担が必要になる場合もあるため、総合的な部分でしっかりと判断することが大切です。

失敗しない土地活用をするためには、所有している土地の良さを生かし、最適な活用方法を選択しましょう。以下の記事で土地活用の基本の流れについて解説しているので、こちらもチェックしてください。

土地活用の流れについてはこちら

お金のかからない土地活用の方法を探そう!

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今回は、資金なしでお金のかからない土地活用例や、お金をかけずに土地活用をする注意点について解説しました。資金なしでもできる土地活用は様々な選択肢があり、それぞれメリット・デメリットがあります。

しかし、お金をかけずに土地活用する際は、収益性が低かったり節税効果がない可能性があったりと注意すべき点も多いです。本記事の資金なしの土地活用例や土地活用の注意点を参考に基本的な知識をつけ、土地活用の専門家に相談することも必要になるでしょう。

M-LINEでは、ハウスメーカーとしての業務だけでなく、土地活用のコンサルティング業務も行っています。土地活用の専門家が在籍しており、資金なしの土地活用の提案から、固定資産税・資産継承などのお悩みにも対応が可能です。

資金なしだからといって土地活用を諦めずに、ぜひ一度お問い合わせください。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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