小林 眞一郎 ou2株式会社 常務取締役 二級FP技能士
最近では、コスト面や立地の問題で庭がない戸建てや一軒家を検討している方が増えてきました。
どんな家でも満足できるものにするには、事前知識が大事です。特に、庭のない戸建てや一軒家に関しては、まだまだ情報が少ないので、施工に入る前にメリットやデメリット部分を把握しておくのは大事。
そこでこの記事では、庭がない戸建てや一軒家が増えた背景から、建てる際のメリット・デメリットを詳しく解説。ぜひ参考にしてみてください。
近年、東京など都市部で庭が付いていない戸建てを見かけることが増えたと感じることはないでしょうか。特に新築の建売住宅ではほぼ庭が付いていない、というイメージがあります。
今回は、なぜそのような戸建て住宅が増えたのかその理由を説明した後に庭を作らないことに対するメリットとデメリットについてご紹介いたします。
まずは、戸建て住宅が増えた理由を以下にまとめました。
庭のない家が多い理由のひとつに、土地に余裕がないことが挙げられます。東京の住宅地では、一戸建てが密集して建ち並ぶ光景が一般的になりつつあります。これは、地方や郊外のように広い土地を確保することが難しく、限られた土地を細かく分割して販売するケースが多いためです。
実際、国土交通省の「建築着工統計調査報告」によると、令和6年(2024年)における東京都の住宅の平均延床面積は約65.9㎡とされており、全国平均と比べても小さい水準です(※)。
こうした事情から1区画に充てられる面積が限られ、庭を設ける余裕のない住まいが増えているといえます。
※出典:情報化:建築着工統計調査報告 時系列一覧|国土交通省
駐車場や駐輪スペースを優先するために庭を設けない選択が増えています。都市部では土地が狭く、限られた敷地の中で駐車スペースを確保することが重要です。
庭を設けるとそのぶん、駐車スペースや建物の面積が制限されてしまうため、庭をあえて省き実用性を重視する住まい方が広まっています。優先順位が高いスペースを確保するための現実的な判断として、庭を持たない選択が浸透しているといえます。
都市部では土地に限りがあるうえ、建ぺい率や容積率といった法的な制約もあるため、敷地をどのように使うかが重要な課題となります。庭を設けることで建物の面積が制限され、本来確保したい室内空間が狭くなってしまうケースも少なくありません。こうした状況から庭を設けないという選択が、住宅の面積を最大限に活用するための現実的な方法となっています。
庭を設けないことでそのぶんを居住スペースに充てることができ、リビングや個室の広さを十分に確保することが可能になります。限られた土地で家族が快適に暮らせる住空間を確保したいというニーズに応える現実的な対応として、庭なし戸建てが選ばれているのです。
庭を設けると外構工事費や手入れの手間がかかるため、コストと労力を抑える手段として庭を持たない家づくりを選ぶ家庭が増えています。芝生や植栽、フェンス、舗装といった外構工事には50万円以上かかることもあり、初期費用の負担は小さくありません。
さらに、整備後も草むしりや剪定、雑草処理など、定期的なメンテナンスが必要です。共働き家庭や子育て中の家庭にとってこれらの作業は大きな負担となりやすく、現実的ではない場合もあります。また高齢になった際の管理の手間を考えると、庭を省くという選択は長期的にも理にかなっているといえます。
ここでは、庭がないことで感じられるメリットを4つ紹介します。
都市部における戸建住宅では、庭を設けずに駐車場や駐輪場のスペースを確保することが大きな利点となります。東京都内のように土地面積が限られる地域では、庭を設けることで駐車スペースが圧迫されたり、場合によっては設置自体が難しくなったりするケースも少なくありません。限られた敷地を駐車場や駐輪場として有効に活用することで、スペースの効率的な運用が可能です。
自宅に駐車スペースを確保できれば、日々の買い物や子供の送迎、週末のレジャーなど、自家用車の利用がよりスムーズになります。近隣の月極駐車場を借りるといった選択肢も可能ですが、都市部では月額2〜3万円の費用がかかることもあり、経済的な負担となり得ます。また、自宅に駐車場があれば、雨の日でも濡れることなく荷物の出し入れができるなど、日常生活の快適性も高まるでしょう。
さらに、自転車を頻繁に利用する家庭にとっては、駐輪スペースの確保も重要です。敷地内に家族全員分の自転車を安全に保管できるスペースがあれば、日常の通勤・通学や買い物が快適になるだけでなく、休日のサイクリングといった家族のアクティビティにもつながります。
このように庭を設けず、駐車場・駐輪場を優先することで、限られた敷地を最大限に活用できるだけでなく、生活の利便性や経済性の向上も期待できます。都市部における住宅設計において、非常に現実的かつ有効な選択肢のひとつといえるでしょう。
庭を設けないことで居住空間を広く確保できる点は大きなメリットです。庭のスペースを建物に充てることで、室内空間にそのぶんのゆとりが生まれます。狭小地であっても、建ぺい率を最大限に活用することで、限られた敷地を余すことなく有効に使うことが可能です。
たとえば、バーベキューができる程度の庭を確保するには最低でも約3坪(10㎡)が必要とされますが、その面積を建物に回せば、リビングを広げたり、1部屋分のスペースを追加したりすることもできるでしょう。
また、庭を前提としないことで建物の設計や配置の自由度が高まり、空間を無駄なく使うプランニングがしやすくなります。無駄なスペースを排除し、2階・3階建てを活かして縦方向に空間を展開することで、外観以上に広さを感じる住まいを実現できます。建ぺい率の範囲内で最大限に建築面積を確保できるのも、庭なし住宅ならではの利点といえるでしょう。
庭を設けない選択は、土地の制約がある都市部において居住空間を最大限に活かす有効な方法のひとつです。
手入れの手間がかからない点も庭がないことのメリットです。忙しい日常を送る方にとって、余計な作業を減らせることは大きな価値となります。
庭があると、雑草取りや植栽の剪定、芝刈り、落ち葉の掃除など、季節ごとに発生するメンテナンスが必要になります。手をかけなければすぐに荒れてしまい、景観の悪化や近隣からの苦情などの問題が発生する可能性も否定できません。また、除草剤や害虫駆除剤などの購入・管理も負担の一つです。特に蚊やムカデ、ナメクジなど、草木の茂る場所には虫が集まりやすく、健康面や衛生面にも影響を与えます。
さらに、芝生やウッドデッキ、屋外家具を置いている場合は、汚れの清掃や劣化防止のメンテナンスも必要です。掃除を怠れば劣化や破損が進み、最悪の場合ケガの原因になることもあります。
庭がなければ、これらの手入れをまるごと省くことが可能です。結果として、掃除や手入れに費やしていた時間を家族との団らんや趣味に充てることができ、自由な時間が増えます。また、外からの泥汚れや落ち葉の持ち込みも減るため、家の中の掃除もラクになります。
このように、庭のない戸建ては「管理が不要」「虫が寄りにくい」「掃除が楽」「時間が確保できる」といった多くの利点があり、都内の限られた土地を効率的に活用したい人にとって非常に合理的な選択肢です。
庭がない戸建ては防犯性の面でも大きなメリットがあります。都内のような住宅密集地では、視界の確保と隠れ場所の排除が、空き巣の侵入を防ぐ重要な要素のひとつです。
庭を設けないことで住宅の周囲が開けて視認性が高まり、不審者が行動しにくくなります。空き巣は誰かに見られることを嫌うため、死角の少ない家を避ける傾向があります。高い塀や生い茂った植栽、大きな物陰などは空き巣にとって格好の隠れ場所ですが、庭がなければそうした条件も生まれにくいでしょう。
また、庭に面した掃き出し窓も防犯上のリスクとなります。リビングなどに多く設置されるこのタイプの窓は、人通りの少ない場所に面していることが多く死角となりやすいため、狙われやすい箇所です。庭がなければ掃き出し窓を設ける必要がなくなり、こうした死角を減らすことにもつながります。
さらに、庭がないことで敷地がコンパクトにまとまり、玄関や駐車場まわりに人の目が届きやすくなるのも防犯上の利点です。住宅が密集する都市部では、遮るものがなければ隣家や通行人の視線が自然と集まりやすく、防犯対策として高い効果を発揮します。
このように、庭を作らないことで死角を減らし、人目に触れやすい安心な住まいを実現できます。
続いて、庭がないことのデメリットを5つ紹介します。
庭がない戸建て住宅では、ガーデニングや家庭菜園を十分に楽しむのが難しいというデメリットがあります。広いスペースが確保できないため、花壇や畑を設けて本格的に植物を育てることができません。
鉢植えやプランターを使えば、小規模ながら野菜や草花を育てることは可能ですが、種類や量に限りがあり、収穫の満足感や自然と触れ合う楽しさは制限されます。たとえば、枝豆やミニトマト、ラディッシュなど初心者向けの野菜は育てやすいものの、ジャガイモやサツマイモのように土の深さが必要な作物は難しいでしょう。
また、植物を育てることはリラックスや癒しの時間にもつながりますが、庭がなければ「色とりどりの花に囲まれた日常」や「リビングから花が見える風景」といった暮らしを実現するのは難しくなります。庭がないことでガーデニングや家庭菜園といった日常の楽しみや自然との関わりが減り、生活の豊かさに影響を及ぼす可能性があるでしょう。
庭がない戸建て住宅は子供やペットが自由に遊べる屋外スペースがなく、遊びの機会が制限されてしまう可能性があります。庭があれば安心して走り回ったり、遊具やビニールプールで遊んだり、外でご飯を食べたりなどの楽しみも可能です。ちょっとした気分転換にも、庭は役立つ存在です。
しかし、庭がない場合はそうした活動が難しくなり、公園やドッグランまで外出する必要があります。特に小さな子供がいる家庭では、毎回の外出が大きな負担になりかねません。また、外遊びが減ることで、子供の体力や社会性の発達に影響が出る可能性もあります。
加えて、庭がない住宅は道路に近接していることが多く、安全面でも不安が残ります。子供やペットが道路に飛び出すリスクがあるため、常に目を離せず親が負担を感じる可能性も出てくるでしょう。
このように、庭がないことは遊びや安全の面で子供やペットにとって不利に働き、家族全体の生活の質にも影響を及ぼす要素となり得ます。
庭がない戸建て住宅では、外からの視線が気になるという大きなデメリットがあります。庭があれば樹木や塀などで視線を自然に遮ることが可能です。一方、庭がなければ窓が通行人や隣家と直接向き合ってしまうことも少なくありません。特に都市部では隣家との距離が近くなりやすく、プライバシーが確保しづらくなるケースもあるでしょう。
窓越しに視線が合うことや、リビング・寝室の中が見えてしまうことは、居心地の悪さやストレスの原因になります。夜間は照明によって室内が外から見えやすくなり、防犯面でも不安が増します。
このような問題に対処するためには、以下のような工夫が有効です。
庭がないことで外からの視線がダイレクトに届きやすく、プライバシーや防犯面で不安が生じます。快適な生活環境を維持するためには、窓の設計や目隠しの工夫が欠かせません。ちょっとした工夫で、開放感と安心感の両立が可能になります。
庭がないと物を一時的に置くスペースが確保できないという不便さがあります。
たとえば、買い物帰りに荷物を一旦置いてから玄関を開けたい時でも、庭がなければ家の中にすぐ運び込まなければなりません。自転車や季節外れのレジャー用品、タイヤなども室内に収納せざるを得ず、限られたスペースが圧迫されてしまいます。さらに、屋外遊びの道具やアウトドア用品などの汚れが気になる物を一時的に置いておくこともできません。
また、洗濯物を干す場所としても庭は非常に便利です。太陽光には殺菌・消臭効果があり、大量の洗濯物も一気に片づけられます。庭がない場合はベランダや部屋干しで代用できますが、スペースや乾きやすさの点で不利になることがあります。
このように、庭がないと生活動線や作業効率に支障が出る場面が少なくありません。対策としては、室内に「一時置き場」を設けたり、収納ボックスやカゴを活用したりするなどの工夫が求められるでしょう。
ガーデニング・家庭菜園に通ずる部分でもありますが、植物があることで四季の変化を感じることができます。しかし庭がないと植物もないので目で見て季節の移ろい、時の流れを感じとることが難しくなります。
駐車場の間口が狭く置ける車のサイズに制限が生じることがあります。また、間口いっぱいにしてしまうと乗降や荷物の積みおろしで苦労することになってしまいます。
ここでは、庭を作らないことで後悔しないために考えておくべきことをまとめて解説していきます。
後悔しないためにも、「庭を作らない」と決める前に次のポイントを確認することをおすすめします。
庭を作るかどうかを考える際は、「ガーデニングや家庭菜園をどれだけ優先したいか」を明確にしておくことが大切です。
たとえば、しっかりとした花壇で草花を育てたり、自分で野菜を栽培したりするのが好きな方にとって、庭は欠かせない存在になります。土に触れる時間が心の癒しになったり、家庭菜園の収穫が暮らしの楽しみになったりと、庭があることで得られる満足感は大きなものです。このようなライフスタイルを望むなら、庭を作ることで後悔のない住まい選びができるでしょう。
一方で、ガーデニングにあまり興味がない方や、定期的な手入れに時間や労力をかけたくない方にとっては、庭を持つことが逆に負担になる可能性もあります。草むしりや害虫対策など、思っている以上に手間がかかるため、時間的・精神的に余裕がないとストレスに感じることも。
判断に迷った際は「どんな植物を育てたいのか」「どれくらいの広さが必要か」「水やりや土作りにどの程度時間が割けるか」など、具体的な内容まで想像してみることで、自分にとって本当に庭が必要かどうかがみえてくるでしょう。
ガーデニング・家庭菜園を暮らしの中でどう位置づけるか。これを明確にしておくことで、庭を作る・作らないという選択に自信が持てるようになります。
庭を作らないことで後悔しないためにあらかじめ考えておきたいのが「駐車場の優先順位とスペースの制限」です。庭ではなく駐車場を設ける選択をする場合、確保できるスペースによっては、駐車可能な車のサイズに制限が生じる可能性があります。
たとえば間口(駐車場の幅)が狭いと、車幅の広い外車や大型車(SUVやミニバンなど)は停められたとしても、乗り降りやドアの開閉が不便になることがあります。特に壁やフェンスに近い側では、ドアが十分に開かず、子どもや高齢者の乗降に支障が出るケースも考えられるでしょう。
駐車場のスペースが限られていると、軽自動車なら問題なく停められても、将来的に車を買い替える際に希望の車種が選べない、ということも起こり得ます。
さらに、駐車場の形状や配置によっても使い勝手が大きく左右されます。たとえば、道路との高低差がある敷地や、通路が狭く切り返しが必要な場所では、日常的な出し入れがストレスになるかもしれません。
駐車場の種類にもよります。平面駐車場であれば自由度は高いものの広い面積が必要になります。一方、機械式や立体駐車場を設ける場合、導入コストやメンテナンス、車両サイズの制限など、別の課題も発生します。
このように、庭を作らずに駐車スペースを優先する場合には、単に「停められるかどうか」だけでなく、「快適に使えるか」「将来的な車選びに影響が出ないか」といった点も含めて検討しておくことが大切です。土地の使い方に後悔しないためにも、自分たちのカーライフに本当に必要なスペースと機能を見極めましょう。
家の敷地内で子供やペットと自由に遊ばせたい、または家族や友人を招いてバーベキューやホームパーティーを楽しみたいと考えているなら、庭をつくる選択は後悔の少ないものになるでしょう。
芝生の上でピクニックをしたり、夏にはビニールプールや簡易テントを出して水遊びやキャンプ気分を楽しんだりと、庭があることで日常にちょっとした非日常の楽しみを取り入れることができます。小さな子どもがいる家庭では、わざわざ公園に出かけずとも、目の届く範囲で安全に遊ばせられるという安心感もあります。
ペットにとっても、外の空気に触れながらリードなしで過ごせる庭は貴重な空間です。走り回ったり日向ぼっこをしたりと、屋内では叶わない自由な動きが可能になります。
庭のある暮らしは家族のライフスタイルをより豊かに広げてくれる可能性があります。自分たちがどのような時間を家で過ごしたいのかをイメージしながら、庭の有無を検討すると良いでしょう。
庭がない戸建てや一軒家を選んだ家庭には、それぞれ異なる事情や価値観があり、その選択が生活にどう影響したかについても様々な声が聞かれます。
以下に、実際の体験をもとにした4つの事例をご紹介します。成功談と失敗談の両面から、庭の有無について考えるヒントをみつけてください。
庭を設けないことで敷地の大部分を駐車スペースに充てることができたという事例があります。自家用車を複数台所有している家庭にとっては、駐車のしやすさが生活の快適さに直結しており、来客時の対応もしやすくなっています。庭よりも実用性を優先した結果、日常生活におけるストレスの軽減につながっているようです。
庭のない住宅を選ぶことで、草むしりや剪定などのメンテナンス作業から解放されたというケースがあります。特に共働き世帯においては、休日を庭の管理に費やす必要がなくなり、家族と過ごす時間や趣味にあてる余裕が生まれたとの声もみられます。手入れの手間が省けることは、住まい選びの一つの利点といえるでしょう。
庭のない住宅では、子どもが自宅の敷地内で自由に遊べるスペースが確保できない場合もあります。このような家庭では、公園まで出かける必要があり、天候や混雑状況によっては思うように遊べないこともあるようです。日常的に子どもが屋外で過ごせる場所の有無は、暮らしやすさに影響を与える要素のひとつとなっています。
都市部の密集した住宅地では庭がないことで、隣家の視線を遮る空間が少ないという課題が生じることがあります。洗濯物を干す、窓を開けて過ごすといった日常の場面で、周囲の目が気になるという声もみられます。庭が緩衝帯の役割を果たすこともあるため、空間的な余裕やプライバシーへの配慮を求める場合には、慎重な検討が必要です。
最後に庭がない戸建てを検討する際のチェックポイントを4つ紹介します。
それぞれ順に解説します。
庭がない戸建てを選ぶ際、代わりに屋上やルーフバルコニーなどの外部スペースがあるかどうかは重要なポイントです。これらのスペースは庭の代替として、開放感のあるプライベートな外空間を提供し、暮らしの幅を広げる役割を果たします。特に都市部の密集地に建つ住宅では、周囲の視線を気にせず過ごせる貴重なプライベート空間となります。
庭がない戸建てを検討する際には、家族構成やライフスタイルに合っているかどうかを慎重に見極めることが大切です。たとえば、小さな子どもがいる家庭では、庭がないと外遊びの場所を確保しづらく、近隣の公園まで移動する手間や安全面の不安が生じる場合があります。ペットを飼っている場合は、庭の有無がペットの生活にも影響します。庭がないと散歩が必須となる一方、庭があれば外で遊ばせるスペースとして活用することも可能です。
庭の有無は家族の日常生活や将来の暮らし方に大きく関わるため、家族構成やライフスタイルを踏まえて検討することが欠かせません。
庭がない戸建てを検討する際には、近隣に公園や外で過ごせる場所があるかどうかが重要なチェックポイントになります。庭がないぶん、子どもやペットの遊び場、家族の憩いの場として公園などの存在が大きな役割を果たします。
遊具や広場のある公園が近くにあれば、子どもを安心して遊ばせることができ、家族でのピクニックやバーベキューなども気軽に楽しめるでしょう。また、地域の人々と自然に顔を合わせる機会が増え、コミュニティのつながりが生まれやすいのも魅力です。
このように、庭がない戸建てを選ぶ場合には、近くにある公園や外で過ごせる場所の有無や質をしっかり確認することが、快適で充実した暮らしを実現するうえで欠かせません。家族全員が安心して過ごせる環境を整えるためにも、周辺の環境を丁寧にチェックしましょう。
庭がない戸建は隣家や道路との距離が近くなる傾向があるため、防音やプライバシーへの配慮が重要なポイントとなります。隣接する家との音漏れを防ぐには、壁の遮音性能が大きく影響します。壁の厚みや構造、使用されている素材によって遮音性は異なるため、購入前にしっかり確認することが大切です。
窓も音の出入りが最も多い部分のひとつであり、防音対策には欠かせません。二重窓や防音サッシの有無を確認するとともに、窓の配置にも注目しましょう。騒音源から距離を取る設計がされていれば、外部の音をより効果的に遮断できます。さらに、近隣に学校や公園、交通量の多い道路がある場合は時間帯によって音の感じ方が変わることもあるため、現地で実際に音の印象を確かめておくことが重要です。
また、庭がない住宅は外からの視線が入りやすくなるため、プライバシーの確保にも工夫が求められます。たとえば、道路側に大きな窓を設けない、窓の位置や向きを調整する、フェンスや植栽で視線を遮るといった工夫は、外との程よい距離感を保つうえで有効です。防音とプライバシーの両面から設計の工夫がされているかどうかを見極め、快適な暮らしを実現しましょう。
この記事では、自宅に庭を作らないことで生じるメリット・デメリットをメインに解説してきました。庭の有無にはそれぞれのライフスタイルに応じたメリット・デメリットが存在します。最終的には、「自分たちがより幸せに、快適に暮らせるのはどちらか?」という視点で検討し、納得のいく選択をすることが大切です。
庭の有無に迷った際は、本記事で紹介した実例やチェックポイントもぜひ参考にしてみてください。住まいに求める優先順位を整理することで、自分たちにとって本当に必要なものが見えてくるはずです。納得のいく選択が、後悔のない家づくりにつながります。
また、専門家の意見を参考にすることも有効です。庭がない戸建ての間取りや設計について詳しく相談したい方は、ぜひ一度M-LINEまでお気軽にお問い合わせください。あなたにとって最適な住まい選びを、一緒に考えていきましょう。
2025/05/30
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2025/05/30